検索窓
今日:28 hit、昨日:25 hit、合計:5,887 hit

今。 ページ3

今、この少年はなんと言ったか…
自分の息子…?産まれてすらいないのに?まだ腹の中にいるのに?息子?
だが、その証拠にシルヴァと共に付けようと約束した名前を持って…私の息子だと胸を張って言っているのだろう。
「母さん、未来では暗黒点が多発していてね。世界の半分以上が消えてしまったんだ」
混乱する私をそっちのけで話を進めるラインハルトに私は静止することもなく黙って話を聞く。
「それで…僕らは未来を変えるために過去にやって来たんだ」
ラインハルトは杖を固く握り締めると赤い目をした獣に向ける。
「奴らが暗黒獣…暗黒点の中にいる獣だよ」
魔法を杖から放つ
ズドン…と、音がして黒い霧になって獣は消える。
「暗黒点の発生原因は?」
走り出すラインハルトの後を追うようにして走ると走りながら話を進める。
「…母さんと父さんの存在」
ラインハルトは重い口を開けると震えながら言った。
「…やっぱり」
やはりな…とリヴァは肩を落とすと、背後に危険を感じて、ラインハルトを突き飛ばす。
「母さん!?」
「っ!!」
背中に鉤爪を食らう…蹌踉けるがすぐ体制を立て直して迎撃する。
「どうやったらここから出られるの!?」
「親玉を殺れば!!」
「親玉ねぇ…」
渋い顔をするラインハルト…

ーーー胸に剣の刺さった黒い影が現れる。

「何…っ、こいつ」
「そいつが親玉だよ…」
影はリヴァを蹴り上げる、あまりの速さにリヴァはガードが出来なかった。
「っうあ!」
強い。今の私では勝てない…
「母さん!」
ラインハルトが壁にぶつかる前にリヴァを捕まえる。
「ラインハルト!いい?お母さんの話をよく聞いて」
奴らに知性があるのかは分からない、ただこのまま相手にしていても埒が明かないのは目に見えていた。
この子が私の息子だと言うのならば…
「奴らの狙いは私ね…いい?一瞬だけ扉を開けてあげるから逃げなさい」
城の地下にある扉に強制接続するキーコードを自分の右腕をナイフで傷つけて綴る。
「で、でも!母さんは!?」
「大丈夫、後から追うから…先に戻ってなさい!」
直接、シルヴァの目の前に転送する式に書き換える。
暗黒獣は様子を見ているのかピタリとも動かない。
「さぁ!行きなさい!」
右手でラインハルトを押すと門が開く。
何かを叫んでいたがラインハルトの声はプツリと聞こえなくなった。
「さぁ、私が相手してあげるわよ!」

ラインハルト→←そんなこんなで



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.8/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:創作 , 恋愛 , 戦闘   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夢無 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年5月12日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。