Treasure's Butterfly

続き ページ32

｢これ、見てください.....！｣



HR ｢は？ もーいいってば｣



｢いいから見ろって言ってんの.....！｣



HR ｢うおっ.....！｣





全て話す決心をした私は
セルカを無理やりハルトくんに見せつけた





HR ｢これ、TREASUREの......？｣



｢私、もともとトゥメだったんです。｣



HR ｢マジで......？｣



｢はい！だから私がハルトくんを嫌ってる事なんて
絶対にないです。憧れの人なんですから。｣



HR ｢........!｣





予想通りハルトくんは驚いていた





HR ｢それなら、俺といると集中できないって
言ってたのは何だったんだよ？｣




｢あれは、まだまだ未熟な私のラップを
ハルトくんのいる前で出来ないって
思ったからですよ......!｣




身振り手振りで私は必死に説明をした






HR｢ははっ、なんだそーゆうことかよ。｣





ハルトくんは全てを理解したような顔をして
ゆっくりと微笑んだ





HR｢よし、んじゃ行くぞ｣



｢え、どこにですか.....?!｣



HR｢練習に決まってんだろ｣





そう言うと彼は私の手を掴み
練習室に向かった






初めての憧れの人と一緒の練習は
緊張というよりも楽しくて仕方がなかった
なぜか最初から息ぴったりだったせいで
すぐに終わっちゃったけどね








｢うぅ、予想通り酷いな.......。｣




@aaa_111 せっかくの新曲なのに喜べない

@bbb_222 Aのパートいらないよね

@ccc_333 ↑↑↑マジでそれ

@ddd_444 カムバする度にこんな複雑な
気持ちになるの嫌なんだけどww





新曲が公開された後
私はすぐにSNSでトゥメ達の反応を確認していた





｢............ん？｣




コメントをスクロールしていたら
ある言葉が目に留まった




@??? Aちゃんの声とハルトの声
凄くマッチしてて最高だった！





｢........!!｣








この新曲を境に
何かが変わろうとしていたのだ

9週間目→←続き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す