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??「え、国行に会いたい？」
??「切国さん、国行が何かしたの？」
切国さんの案内で、私はオルゴールの手を
引っ張りながらとある部屋にやって来た。
部屋主は小さな二振りの刀剣男士がいた。
赤髪の少年と緑色の瞳を持った少年だった。
彼らに切国さんはメモを開きながら
“明石国行に用がある”と告げれば二振りは
少し不安げな顔をしていた。
切国「いや、用があるのは俺じゃなくて……
こいつらなんだ」
??「って、あれ。見習いさんか？」
??「本当だ見習いさんだ。と、誰？」
『えっと………』
ｵﾙｺﾞｰﾙ《！お二振りは………
嗚呼、あの時の声………っ！
頭を撫でてくれたお刀様やね！
うちはオルゴールの付喪神ですっ！
以前はお世話になってもろうて………
感謝してもしきれまへん。ありがとうございます》
??「え、えっ！？何だ何だ？オルゴール？？」
??「刀違いじゃない、かな」
ｵﾙｺﾞｰﾙ《うちが間違えるはずがありまへん！
この匂いと、貴方達の声………
うちは、よーく覚えとるんですっ》
『オルゴール………彼らを困らせないで。
急にごめん。えっと、名前教えてもらっていい？
二振りは初日に話しかけて来てくれた、よね。
まだ名前を覚えきれてないんだ』
愛染「俺は“愛染国俊”」
蛍丸「“蛍丸”だよ」
二振りはそう名乗って、ホッと息を吐いた。
安堵したようなその仕草に、
私は少し違和感を感じる。
先程まで二振りは少し焦るような態度をしていたが、
何か後ろめたい事でもあっただろうか。
愛染「切国さんが国行を叱るのかと思ったぜ」
蛍丸「よかったー」
『(嗚呼、そう言う………“明石国行”って刀が
切国さんの言う“心当たり”って事かな)』
切国「いや………叱りはしない。
あいつはいつも真面目に働いているからな。
(ってメモしてある)
だがあいつは今日は非番だろう？
あいつと話があるんだ。
どこへ行ったか知らないか」
蛍丸「…………知らない。
国行、いつも何処か行っちゃうし、
正直あまり話したこと無いしね」
ｵﾙｺﾞｰﾙ《…………ぇ？》
愛染「確かに俺らは国行と同室だけど、
国行はここに寝に来るだけだしな」
ｵﾙｺﾞｰﾙ《そんな………うちは知ってます。
蛍丸様と愛染様は、その………国行様？
と仲が良かったやないですか。
な、なんで………
うちが知っとる記憶と、違うん？》
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2021年2月27日 11時
