†佰肆拾参† ページ24
･
巴形「主、清掃が完了した」
『あ、ありがとうございます』
巴形「他には何かないか？」
『えっと、今の所は…………』
巴形「そうか、では声が届く場にて控えていよう」
『(えぇ…………)』
巴形様は以前も思った通り、
積極的に私に着いてきてくれる。
嫌ではないのだが、流石に対応に困る。
と言うか今日の近侍は彼ではない。
近侍は交代で行っている。
それは私が決めた決まりだ。固定ではない。
…………が、巴形様は一日の半日以上は私の近くにいる。
なんと言うか、それでいいのか分からない。
でも何か任せると真顔なのに桜を散らして
きちんと仕事をこなしてくれる。
多分…………喜んで、やっている…………と思われる。
しかし困っているのはそこではない。
それは…………
小狐「
『お疲れ様です、小狐様』
小狐「巴殿もいらしてましたか、
用件があれば私に言ってくれれば良いものを…………」
巴形「？俺は主に仕える薙刀だ。
暇を持て余していたので、主に指示を仰いでいた。
主に直接仰ぐのは普通の事ではないのか？」
小狐「…………本日の近侍は私です。
巴殿は少し働きすぎではないか？
ゆるりと休まれたらどうじゃ」
巴形「俺は疲れていないぞ？」
…………と、このように、
小狐様と巴形様は目が合うと
何とも不穏な空気になってしまう。
しかも巴形様は悪気はなく、
サラッと至極当然のように振る舞う。
そんな彼の応答に小狐様は顔は笑ってはいるが、
眉をピクリと動かすばかりで。
殺気のようなものをひしひしと感じる。
今剣「あるじさまー！」
岩融「ははははっ！邪魔するぞ！」
小狐「〜〜ｯ！二振り共何用じゃ！」
今剣「？こぎつねまる、どうかしたんですか？」
岩融「おお、巴形良い所に！
同じ武具として、手合わせ願いたい！！」
巴形「ふむ、手合わせか。
確かに、暫く出陣はないからな。
腕を鈍らせる訳には行かないか…………
では主、俺は道場に向かう。
何かあったら俺を呼べ」
小狐「だから本日の近侍はわた…………
「がはははっ！では共に行こうぞ！」
…………岩融！！私の話を遮るでないわ！！」
今剣「ではあるじさま、
あとでこんどはぼくとあそんでくださいね！」
小狐「話を聞かぬか！」
『…………(一気に静かになった)』
まあ、そんな感じでその時は難を逃れたのである。
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冷泉 雪桜(プロフ) - tomo10260403さん» コメントどうもありがとうございます！薄桜鬼も読んでくださって……感謝でしかないですね！これからもよろしくお願いいたします (2019年9月17日 12時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
tomo10260403(プロフ) - 冷泉 雪桜さまの作る作品の虜になりました！薄桜鬼も刀剣乱舞も一気に読んでしまって、小説を読むのが苦手なほうなのですが、のめり込むようにするすると入ってくる文章に、夢中です！ (2019年9月16日 17時) (レス) id: f4aa91fff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年9月6日 1時
