【刀剣乱舞】その縁、巡りゆく定め (ページ41)

今日:32 hit、昨日:14 hit、合計:63,987 hit

†漆佰捌拾† ページ41

･

黒田「ちっせぇなぁ………」

ﾂﾑｸﾞ「可愛いだろう？やらんぞ」

黒田「要らねぇやい。だが、危ねぇなこの餓鬼。
黄昏色の瞳………間違いなく
桜真の血が濃く受け継いでるぜ？」

ﾂﾑｸﾞ「大丈夫。俺が守るよ」

黒田「おいおい、自分だけで
精一杯の奴が何言ってんだよ………

血筋は薄いが、お前だって
一応“九重”の一族だろうが」

……………確かにそれは否定しないが……
だが確かに俺には御用人としての役目がある。
日本中にいる神々の願いを叶えなければならない。

この子は恐らく妖怪達に狙われやすい。
彼女を守るには、やはり俺があちこち出回って、
妖怪達に狙われられないように
するしかないな………

ﾂﾑｸﾞ「(せめて、七つになるまでは………)」

『………ふ、え……ああああん！ええああ！』

ﾂﾑｸﾞ「えっ！？ちょ、どしたどした！？
何で行きなり泣いてしまったんだ！？」

黒田「あーあ、泣かせやがった笑笑」

ﾂﾑｸﾞ「刃っ！」

黒田「俺は生憎子守りは専門外だ」

ど、どうしよう………！

??「～♪」

その時、ふわりと空から何かが舞い降りてきた。
それは鶴丸様だった。

彼は優しく歌いながら、
俺の腕で抱いていた赤子の頭をそっと撫でる。

すると不思議と赤子は落ち着きを取り戻し、
スヤスヤと眠りにつく。

鶴丸「妖に驚いたんだろう」

ﾂﾑｸﾞ「えっ………そんな、まだ赤子なのに、
もう見えているのか………」

鶴丸「安心してくれ、斬って捨てた」

ﾂﾑｸﾞ「………そうですか、ありがとうございます」

鶴丸「大丈夫さ。約束は守る」

“この子が七つになるまで、側にいよう”

まだ、頼りない父親だが、
たくさんの愛を注いであげよう。

俺が与えられるもの全てを、君にあげよう。