虎と兎。

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｢おはよおお!!｣




バンっと教室の扉が開く




銀色の髪をしたハムスター



クォンスニョン




｢"相変わらず元気だな｣



｢"おはよ〜スニョンくん!｣




クラスの人気者





笑った顔がハムスターらしい




SN｢おはよ、A｣




｢おはよ｣





人気者は私の隣の席




そして集まる人





わぁわぁとスニョンの周りには人が集まる




人だかりが苦手な私はこの時間はよく屋上に行く





｢はぁ…｣




風が気持ちいなぁ



誰にでも笑顔で疲れないのかな





｢クォンスニョン…｣




｢呼んだ?｣




｢…っ?!｣




ばっと後ろを振り返ると



ドアのところにスニョンが立っていた





｢え、なんでいるの?!｣




｢んー秘密｣





ゆっくりとこっちに近づいてくるスニョン



思わず後ずさりをした




顔が笑ってない






こっちに向かってくるスニョン


少しづつ後ろに下がると背中にひんやりした感覚




これ以上後ろに下がれない




｢ねぇ、なんか怒ってる?｣




｢別に怒ってないけど?なんで?｣




｢笑ってないから｣





ピタッと私の前で止まった




近くで見ると以外と身長が高い





見下ろされる私





｢なんか用…?｣




｢Aちゃんさ、昨日の夜中の1時くらい、公園にいたよね｣




｢…知らない、もう寝てたよ｣




｢嘘つくなよ｣




ドンッと顔の横に置かれる手





すっと目線をそらす




｢近い、離れて｣



｢やだっ｣





今、目を合わせれば



私は狩られる




喰われる





｢ねぇ、本当は?｣




｢寝てたって、言ってる…っ｣




｢本当のこと言えよ｣





ぐいっと顎を捕まれ



目を合わせられる




誰がこいつのことをハムスターなんて言ったんだ



この目はハムスターなんかじゃない



獲物を狩る虎の目だ

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