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月曜日。
「ねぇ、A兄ちゃんって、本当は何者?」
あぁ。
どうしてこうなった。
今日、僕は結局朝になっても体の調子が戻らず、学校を休んだ。
本当にたまたまだった。
彼が僕の家をたまたま知っていたから。
彼のクラスの担任がたまたま休んだから。
僕のクラスの担任が彼のクラスの様子をたまたま見に行ったから。
本当に、運が悪い。
「Why are you here?」
(君こそなんでここに居るの?)
「玄関の鍵、開いてたよ。A兄ちゃんが休みだって聞いたから、気になって来てみたんだ」
だからって、何故勝手に人の家に入るんだ。
普通鍵が開いてるからって人の家には入らないだろう。
「ねぇ、一昨日はなかったのに。どうして今はこの家、大きくなってるの?3階どころか4階までありそうだよ?どうして?A兄ちゃん、なんか隠してるよね?」
あぁ。
昨日家にかけた魔法をといてしまったんだ。
僕は今自室にいる。
僕の自室は、3階だ。
そして、彼もそこに。
「Who are you?」
(君の方こそ、誰なんだ?)
この少年の姿は、小学生なのに、まるで小学生には見えない。
Geniusboy
君こそ何か、隠してるだろう。
「A兄ちゃんが本当のことを話してくれたら、僕のことも教えてあげる」
なんだよそれ。
僕の方が下か?
この小さな少年より、僕の方が?
そんなこと、ある筈ないだろう。
だって、僕なのだから。
「Reveal your secret」
(リビアルユアシークレット -汝の秘密を現せ-)
「はっ!?」
そうか。
この少年は、小学生ではないのか。
やはり、と言うべきか。
数秒間、体が二重に変化した少年はただ驚いていた。
二重と言っても、モヤのようなもので彼の本当の姿が重なって現れただけだが。
重なったその姿は僕より20〜30センチほど高い身長をしていた。
僕はまだ150センチほどしかないから、余計に大きく感じた。
「なんだよ、これ...。あんた、何者なんだ?」
目を見開いて僕を見つめる彼。
彼も事情があるらしい。
年甲斐もなく大人気ないことをしてしまった。
彼と少し、話をしなければ。
「Anyway, how about a cup of tea?」
(とりあえず、お茶でもどうだい?)
彼の表情は一転して、ポカンとした顔で僕を見つめた。
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nuza948(プロフ) - すごく面白いです!だけどコナン君には少しイラッとしてしまいました笑 (2023年3月17日 19時) (レス) id: 2ef87b9876 (このIDを非表示/違反報告)
vermilion(プロフ) - しゃとれさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえてとても嬉しいです!励みになります! (2018年10月21日 19時) (レス) id: 1c7a073185 (このIDを非表示/違反報告)
しゃとれ(プロフ) - すごく面白かったです!HPもコナンも好きなのでこういうコラボすごく大好きです!更新頑張ってください!たのしみにしてます^-^ (2018年10月19日 23時) (レス) id: 57b1390f13 (このIDを非表示/違反報告)
vermilion(プロフ) - 月まで行けちゃいそう?さん» わぁー!教えていただきありがとうございます!!某チョコ菓子に頭を占領されておりました...汗 (2018年10月19日 18時) (レス) id: 1c7a073185 (このIDを非表示/違反報告)
月まで行けちゃいそう? - 24話、ポアロがアポロになってましたよ〜。(^_^;) (2018年10月19日 17時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:vermilion | 作成日時:2018年8月21日 0時