翌日 ページ30
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結局その夜はほとんど眠れずに過ごした。
ヘチャンを筆頭に色々な所から連絡が来ていたけど、到底返せる余裕もない。
ベッドに横になりながら考えたのはユタヒョンの事だ。
Aのあの口振りからすると、ユタヒョンはやっぱり知ってたんだろう。
そのユタヒョンから連絡が一切入ってないのもなんだか居心地が悪い。
Aはヒョンに会ったことを話したかな。
会いたくないと怒っているのかもしれない。
それとも本当に偶然だと笑い合っているんだろうか。
二人の中でオレの事をどう話しているだろうか。
直接ヒョンへ聞けばいいのに、今日に限って臆病風が吹いてしまっている。
そう思うと、Aと話すのが翌日になってよかった。
あのままだと何も言えずに終わっていただろうから。
目を閉じて、大きな溜息を吐き出したって、眠気は一向にやってこない。
やたらと喉だけが渇いて、夜中に二度飲み物を買いに出る羽目になった。
朝起きて軽くご飯を食べ、約束の時間までホテルの部屋に閉じこもっていた。
どんなに暇を潰そうと頑張った所で潰れてくれず、30分も早く目的のカフェに到着してしまい、頭を抱えながら店員と会話をする。
「一人？」
「いや、後からもう一人」
「店内とテラス、どちらでも」
「……女の人が来るんだけど、どっちの方が良いと思う？」
「さあ、人によるんじゃない？」
あっさりとそう返してきた店員のお姉さんに「それもそうだな……」と頷いていれば、「私なら外の木陰」と指を差される。
たしかにそのテラス席は木の影になっていて、重なり合う葉を縫うように太陽の光がキラキラと散りばめられていた。
風に揺れるとまたそれが綺麗で、これなら話が途切れてもなんとかなりそうな気が……うん、しなくもない。
「二人揃ったら聞きに行くよ」と告げられテラスに追い出されたけど、気温もちょうどいいし、良い選択だったんじゃないのだろうか。
そんな事を考えていれば店のドアからベルが鳴り、Aが入ってくるのが見える。
慌てて時計を確認すると20分も早くて、空咳が出ていく。
席から立ちあがってAの名前を呼ぼうとすれば声が裏返り、それをAが楽しそうに笑った。
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さっちゃん(プロフ) - 作品読ませていただきました。途中胸が苦しくなるほど、とても良い作品でハッピーエンドで終わり良かったです。またトキメキと良い意味での胸の苦しさを求めて何度も読もうと思います。素敵な作品をありがとうございます。 (9月26日 22時) (
レス) @page49 id: 585b81384e (このIDを非表示/違反報告)
ちるぬな(プロフ) - 初めてこの作品を読ませていただきました。言葉遣いからストーリー構成まで、ほんとうに好きです。素敵なお話ありがとうございます。これからまた何十回と読ませて頂きます^_^ (9月20日 21時) (レス) @page49 id: 7c0a70e250 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - はるかさん» 私こそすみません…！作品の方また楽しんでいただければ幸いです！ (2021年8月31日 11時) (レス) id: 9dd39ae13b (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - せのさん» そうだったんですね！失礼いたしました...！ (2021年8月30日 21時) (レス) id: ef764b671d (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - はるかさん» こちらこそ読んでくれてありがとうございます〜〜！！Twitterはしてないので教えられず……！ (2021年8月30日 16時) (レス) id: 01bd2f8507 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2021年8月2日 0時
