8-EH- ページ9
ーーーえっ!?
Aの頬には間違いなく涙が流れていて…
……すごく傷ついた顔。
自分がバカな事をやったんだってその顔を見て初めて気が付いた。
嫌な予感でドクドクと鼓動が強くなる。
くるりと背をむけて走り出したAの背中に
｢A!!!｣
って叫んでも振り返ることも、止まることもなくて……
数秒前の自分を思いっきり殴ってやりたい気分になる。
もう目の前にウンジュちゃんがいることなんて忘れて、Aの後を追うために走り出す。
ごめん。ごめんなさい…
唇を噛み締めて追いかけるけど、このまま終わってしまいそうな恐怖に足もとがもたついて上手く走れない。
やっと追いついた時。
Aはドンヘにしがみつくように抱きついていて…
｢A…っ!!｣
って呼んだのに。
振り返ることなくドンヘの後ろに隠れてしまった事に絶望しそうになる。
｢………どういうこと?｣
ドンヘが強い口調で言って俺を睨んだ。
｢違うんだ……。ちゃんと説明するから。｣
今にも泣きそうな自分。
もう一度Aに俺の方を見てもらいたくて必死で言葉を紡ぐ。
そんな俺を見て、ドンヘの瞳が和らぐ。
｢ヒョク…。何があったかは知らないけど、今はAに話すのはムリだよ。……ちょっと落ち着くまで時間をあげて。｣
｢…………。｣
｢ヒョク。｣
｢…ん……ごめん…な。｣
本当はすぐにでも抱き寄せて、Aだけが好きなんだって伝えたかったけど。
ドンヘの後ろに隠れてしまったAは少しも顔を出してくれなくて、今は俺が何を言っても無駄なんだとわかるから……。
情けなくもドンへに任せて、来た道を戻る。
どうしてこうなるんだろぅ…
ただAが好きなだけなのに。
いつもナイトの如く上手にAを守るドンヘの方が、よっぽどAにお似合いな気がして。
二人が見えない位置まで来て、壁にもたれかかって座り込む。
くだらない嫉妬で傷つけてばかりの俺。
Aが俺を想ってくれてる事すら忘れて暴走して、泣かせることしか出来なくて…
視界が滲んでポタポタと床に丸く雫が落ちる。
もうAは俺の事……嫌いになっただろうか…。
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HARU(プロフ) - 姫稀さん» こちらにもコメントありがとうございます。そう言っていただけると本当に嬉しいです!!お話をかく励みになります♪ (2019年4月19日 13時) (
レス) id: 7152b2ed7f (このIDを非表示/違反報告)
姫稀(プロフ) - 此方でも改めまして。ホントに素敵なお話にドキドキです。ウネの二人とヒロインとの絶妙なやり取りがホントに大好きです。私も是非続編読みたいです。 (2019年4月18日 9時) (レス) id: 4780cea7c1 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - 花さん» こちらにもありがとうございますヽ(*´∀｀)ノ続編を書いたらまたヒョクチェさんがなにかやらかしそうな気がします(笑) (2015年6月19日 16時) (レス) id: f9eb079c21 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 度々すみません。このお話大好きです!!私も続編が見たい…(笑) (2015年6月19日 14時) (レス) id: 473f378ffe (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - しのさん» はじめまして(*´∇｀*)もっと読みたいなんて言ってもらえてすごく嬉しいです(//∇//)ヒョクとドンヘと私の関係がお気に入りなので、また書きたいなぁとは思うのですが何分タンコマなので(^◇^;)また、お目にかかれればと思います。 (2015年6月13日 17時) (レス) id: f9eb079c21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HARU
| 作成日時：2015年6月8日 16時
