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ep39 ページ41

しんと冷えた夜道を歩く二人。
澄んだ月の光を見上げながらふと、沖田が尋ねた。


「……土方さん、気になりやせんか?万事屋の旦那とAさんの関係」

「前も言ったろーが。コイツの身辺を詮索すんのはご法度なんだよ」



ちぇ、つまんねェ…と悪態吐いた沖田に盛大な溜息を吐く土方。


「コイツは今の俺らに必要な存在だ。それこそつまんねェ理由で失うわけにはいかねぇんだよ」


「……それは分かってまさァ」




そう言ったのを終いに黙りこむ二人。
特にこれといって交わす言葉もなく歩き続ける土方の背中の上でAが身をよじった。


「うぉっ!あっぶねぇ……」


背中から転げ落ちそうなAを何とか支えた土方。

その首にするりと腕が回された。



「ちょ、ぉ……オイ、橘……!?」


慌てふためく土方にじとりとした眼差しの沖田が言う。


「……必要な存在ってそう意味だったんですかィ、土方さん」


「ちげぇよッ!てか……ぅぐッ……ぉ、オイ橘…く、首しま、ってる…!」


ぐ、っと腕に力を入れるAを起こそうと背中を揺するが、微塵も起きる気配はない。


「オイ総悟!こいつどうにかして――――」


「いいですぜィAさん。ひと思いにへし折ってくだせェ」


「総悟テメッ、ふざけ――――」




土方が叫びかけた時、Aが耳元で呟いた。





「松陽……」





 






土方は不意に立ち止まる。もう一度耳をすませば……



「……何で死んだんだよ」



絞り出すような悲痛な声で囁くA。それと共に背中がじんわりと温かく濡れていくのを感じた。



「……ったく。他人の背中で泣寝入りすんじゃねぇよ……胸糞わりぃ」



空に浮かぶ朧げな月を見ながら呟いた土方に沖田が言う。





 





「土方さん、それヨダレですぜィ」


「何だとォォォォオオオオオ!?!?」




 

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ギラッフェ(プロフ) - からちぇさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!これからも応援お願いします! (2020年9月11日 22時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
からちぇ - ドストライクな作品でした!めちゃくちゃ好きです (2020年9月10日 19時) (レス) id: b750728265 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 今井月華さん» コメントありがとうございます!ちょっと気を抜くとすぐ体調崩しちゃいますからね、気をつけます。月華さんもお気をつけ下さい(^^) (2018年11月3日 7時) (レス) id: c530a04275 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ハニーさん» ご心配ありがとうございます!これからインフルエンザの季節ですし、ハニーさんもお気をつけ下さい(^^) (2018年11月3日 7時) (レス) id: c530a04275 (このIDを非表示/違反報告)
今井月華(プロフ) - お疲れ様です。体調にはお気をつけ下さい^_^ (2018年11月2日 21時) (レス) id: 7d138352b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2018年10月1日 22時

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