【刀剣乱舞】LOVE/LIKE/アイ？【短編集】 (ページ40)

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非番・千里眼ページ40

先ずは虎くんからだ。空中で体制を整えシーツの上に着地する。
続いて五虎退。目を固く閉じ背中から落下する。真ん中から少しずれたがそこは地上メンバーが調整しキャッチする。シーツを布団の上に置く。
五虎退はポカンと口を開けて座っていたが、駆け寄った兄弟に抱きしめられるとうわあんと声を上げて泣き出した。
安心感から崩れ落ちそうになったAの肩に手を置き、石切丸は微笑んだ。数珠丸も優しげな表情を浮かべている。

泣き疲れて眠っている五虎退を信濃が背負い、その他の者は真っ黒になった布団やシーツを抱えた。今夜は畳の上で直接寝て貰うしかない。

嫌な夢を見た。でも正夢にはさせなかった。
Aには遠くを見通す能力があった。強過ぎる霊力の影響だと思われた。今回は夢という形で五虎退の危険を察知した。しかし疑問が残る。何故、夢の中の五虎退は地面に落ちたのだろうか。実際はシーツで受け止め、怪我には至らなかった。自分の力には未だ謎が多かった。
もしも夢の通りになっていたら。背筋が凍る。

厳しい顔を心配して、石切丸が笑い掛けた。山盛りの布団を軽々と運んでいる。
Aは、何でもない、と答えた。そんな事より今夜の夕飯のメニューを考える事の方が大事だった。頑張った皆の為にご馳走を用意しなければならなかった。

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