【刀剣乱舞】LOVE/LIKE/アイ？【短編集】 (ページ2)

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日常・早朝ページ2

審神者の朝は早い。すこぶる早い。

何故なら朝食の準備があるからだ。

離れを出て渡り廊下を通り本館を歩く。そのたびミシミシと木が軋む。…まだ皆寝ている午前5時。静かに静かに、とつい爪先で歩を進める。

三「お早う主」

　「お早う三日月。早起きだな」

三「じじいだからな。目が覚めてしまった」

三日月宗近。太刀。平安生まれの自称じじい。
縁側に腰を掛けて裏山を眺める瞳には、三日月が浮かんでいる。

　「じじいには分からんかもしれんが、朝はまだ冷える。労れよ」

三「すまんな」

今日は珍しく先客がいた。驚きつつ、台所…というには広い厨房の暖簾を潜った。

　「皆起きろ。朝飯の支度だ」

手を叩きながら厨房に響く声で言った。すると何処からともなく式神が出てきた。

　「おかずの残りを消費すること。味噌汁と白飯だけ…こら起きろ」

まだ舟を漕ぐ式神を指先でつつくと、はっと気付いて働き始めた。

式神を働きを確認し、自分の仕事を開始する。
今日は週の真ん中水曜日。厨房前の掲示板に１週間の内番を張り出す日だ。どう組もうがどうせ文句言われる。堂々と張り出せば良いのだ。

朝風呂派だがサッと汗を流す程度で湯船を上がり離れに戻る。昨日の残りの仕事をぱぱっと片すともう6時。いつものお寝坊さんを叩き起こす時間だ。