検索窓
今日:29 hit、昨日:20 hit、合計:13,033 hit

ただ、耐えたくない。 ※微裏注意 ページ12

部屋に入って早々、凜に抱き着く。
でも普段と違うのは。
「…ひなちゃん、嫌な事あったの?
私も悲しくなっちゃうから泣かないでよ…!」
「……。」
肩を震わせて、泣いてしまっている事だ。

彼女がどうにか落ち着かせてくれて、床にへたり込む。
その隣に彼女が座った。
「ひなちゃん、何で泣いてたの?」
「…クラスの男子に、無理矢理胸を触られて…。
この事を誰かに言ったら、それ以上の事もするって言われたの…。
それで、怖くて…!」
凜の顔を見た途端に、安心して泣いてしまった。
その事を言い終わる前に、彼女に唇を塞がれた。
「はぁっ…んっ…。」
「ん…ふっ。」
いつもとは違う、激しく貪り合う様なキス。
こんなキスを、まさか凜からやってくれるなんて。
場違いにもそう思ってしまった。
何度か角度を変えてした後に、舌を絡められる。
彼女から漏れる息を感じながら、私も舌を動かした。

多少息を荒げながら、唇と舌を離す。
互いの舌同士を繋ぐ唾液の糸が、ぷつりと解けた。
「…やだ。ひなちゃん取られるのやだ…!
ひなちゃんは私のだもん!誰にもあげないもん…!」
「私だって、凜以外の所になんか行きたくないよ。
だから明日、先生に言ってみる。」
「そんな事したら、酷い事されちゃうよ…!」
「何もしない方が酷い事になるよ。
早い内に行動しないと、全部手遅れになっちゃう。
ちゃんと手は考えてあるから、私にとって悪い結果にはならないよ。」
「本当に…?」
「勿論。私は被害者なんだよ?
……何で私より泣いてるの。」
「…だってひなちゃんが傷付いてる所見てたら、
私も傷付いちゃうんだもん。
私も、怖くなっちゃうもん。」
嗚咽を漏らしながら、そう話す彼女。
「私はもう大丈夫。だって凜がいるから。」
彼女のおかげでどうにか落ち着けた。
今度は彼女を落ち着かせる為に、そっと体を抱き締めた。

「…凜。」
「何?」
「……私の胸、触ってくれない?」
「え、え…?」
彼女が驚くのは分かる。でもこのままでは
私の気持ちと言うか、感情が収まらないのだ。
「凜に触られた方が嬉しいの。」
言いながら彼女の両手を取って、私の胸の前まで誘導する。
「服の上からで良いから、ね。
このまま手を動かして。」
彼女は戸惑いながら、両の胸を軽く掴む様に揉み出した。
「…こ、これで良いの…?」
「まだ足りないよ。もっと長い時間触られたから。」
彼女の手による癒しの時間は、まだ終わらない。
愛する人の手で、私の汚れた胸を綺麗にして貰わないと。

もふもふ、ぬくぬく。→←見えない人への歪んだ想い



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:百合 , 短編 , オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年12月7日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。