八十訓 ページ32
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「……仕事か、相変わらずみたいね、」
「オイオイ 勝手に巻き込んどいて
勝手に帰っちまいやがった。」
「ごめんなさい 我が儘な子で。
私のせいなんです。
幼くして両親を亡くしたあの子に
さびしい思いをさせまいと甘やかして育てたから…
身勝手で頑固で負けず嫌いで、
そんなんだから昔から一人ぼっち…
近藤さんに出会わなかったら
今頃どうなっていたか…、
今でもまだちょっと恐いんです。
あの子ちゃんとしてるのかって。
ホントは…Aちゃん達も
友達なんかじゃないんでしょ、
無理矢理つきあわされてこんな事…」
「アイツがちゃんとしてるかって?
してるわけないでしょんなもん。」
『えっ、ちょ、銀と』
「仕事サボるわ、Sに目覚めるわ、
不祥事起こすわ、Sに目覚めるわ…」
いや、ほぼSにしか目覚めてないじゃん
「ロクなモンじゃねーよ、あのクソガキ。
一体どういう教育したんですか。
友達くらい選ばなきゃいけねーよ?
俺みたいのとつき合ってたら
ロクな事にならねーぜ?おたくの子。」
「コイツがその例だ。」と言って
うちの頭を鷲掴みしてくる
『ちょ、触んな!天パ伝染ったらどーすっとさ!!』
「伝染んねーよ!!」
今日はシャンプーとリンス倍にして洗わねば
「ふふっ…………おかしな人達。
でも、どうりであの子がなつくはずだわ。
なんとなく、坂田さんはあの人に似てるもの。」
『?ねぇ、そのあの人って』
「オイ。」
ミツバさんに聞こうとした瞬間眩しい光と共に
ある人の声によって遮られた
「てめーら、そこで何やってる?
この屋敷の…」
車の中から現れたのは
「!!と…十四郎さ…」
ゲホッ ゴホッ
『!?ミツバさん!?』
土方さんを見た瞬間
急に咳き込み出してその場に倒れてしまう
「オイッ!しっかりしろ!!オイ!」
『銀時!ミツバさんの荷物から吸入器出して!!』
「は!?ンなもん分かんねーよ!」
『片手サイズのやつ!!
分からんでもいいけんそれっぽいやつ出して!!』
銀時が探している間に急いでミツバさんの容態を診る
『……これ、結構我慢してたんじゃ、
土方さん!中に運ぶの手伝って下さい!』
「……、」
『土方さん!!』
呼んでも返事をしない、動こうともしない土方さんに
段々イライラが募る
『土方十四郎!!はよ手伝え!!』
「!!あ、ああ、」
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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時