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●9.JK● ページ9
隣に住むことで
パクさんがどんな人か大体わかった。
まず、
付き合ってたジミンさんとは
完全に別れて
今このマンションには
パクさんしか住んでないってこと。
チラシお断りってポストに書いてるくせに
出前のチラシはちゃっかり
いただいていること。
ベランダでトマトを育ててること。
夜になると
ベランダの椅子に座って
物思いにふけって
ビールを飲んだり
小顔ローラーを鬼の速さでしたり
パックをしながら足の爪を切ること。
料理を作るときは
窓を開けて
鼻歌を歌いながら
作ること。
朝のアラームが爆音なこと。
しかも３回時間差で鳴る。
洗濯機を回しながら
テレビでバライティを見ながら
たまに爆笑すること。
(爆笑してる声が聞こえる)
人見知りの俺は
時間をかけて
パクさんを観察した。
ストーカーって言われても
仕方ないけど、
うん、仕方ないけど………
俺が今まで出会ってきた女の人とは
まるで違ってて。
パクさんは自分の世界を持ってた。
周りなんて気にしませんって生き方が
眩しかった。
どう評価されるかばっかり
気にする俺には
ほんとうに
パクさんは眩しい存在だった。
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作者名：やきにくさん
| 作成日時：2020年5月23日 23時
