最近よく会うアノヒト２【JK】 (ページ19)

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なんだかんだで迎えたデート(仮)日。

私達は電車で1時間半かけて
たどり着いた。

『グク真っ黒だね』

真っ黒のオーバーサイズのTシャツに
真っ黒のスキニーに
真っ黒のスニーカー。
ちなみに耳には銀のピアス。

JK「Aは真っ白だね」

白のオーバーサイズのTシャツに
白のスキニー、
白のスニーカーの私。

真反対な配色の私達だけど、
モノクロコーデってカテゴリーしたら
周りからはカップルとして
見られるんだろうか。

……カップル(仮)、だけど。

『まず何しようか？』

JK「あれ！あれ買う！一緒に付けよう！」

グクが指さすのは
有名な、ネズミの、耳。

平日の昼だからか
休日に来るよりはまだ人が空いてる。

JK「ねぇどれがいい？」

JK「これかな、こっちの方が似合うかな」

JK「でもAがそれにしたなら
合わせてこれにしたほうがいいかな？」

グクが案外優柔不断だと言うことを知る。
迷ったあげく選んだのは
私の買ったやつの男の子バージョン。
↑伝わるのかしら、この表現…
まぁ、でも想像できるよね？笑

JK「ね、一緒にセルカ」

『え、あ、うん』

ほんとに嬉しそうに楽しそうに笑うグクに
調子が狂う。

私、面白いことも言ってないし
見てるだけでウキウキするような
外見でもないってのに
なんでグクはこんな楽しそうなんだろう。

あ、私といるってことより
単にこーゆー場所が好きなのかな？

パシャ。

『うん、よく撮れてるね』

JK「え、だめ。
俺の前髪がかっこよくない。
もっかい撮ろう」

…イケメンはイケメンを保つのに
大変らしい。

JK「ねぇ、あとさ、」

『んー？』

頭をポリポリかきながら
下を向くグク。
ネズミの耳がこんなに似合う
成人男子っているんだね。

JK「迷わないように」

差し出されたグクの手。

強引に握ってきたりしない。

グクはただ自分の手を差し出す。

JK「いやなら...」

別にいいけど、なんて言わないよね？

そう言う前に私はグクの手をにぎった。

グクの目が大きくなる。

『私、あれ乗りたい』

照れた自分の顔を見られないように
私はグングン先を歩く。

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