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33. ページ15

『あつ、』

おじいは
こんなに暑い日に
熱いお茶を
美味しそうに縁側で飲んでる。

さすが84歳はやることが違うな。

梅雨が明けてからの最近は
一気に蒸し暑くなった気がする。






JK「おじちゃん、これも切りますか?」




ノコギリを持って
全力で屋根を直す気満々のグク




「そうだねぇ、お願いしようかなぁ」




一方の私は
おじいの溢れかえった文庫本の整理。
作者順にね。




「ぐぅはたくましいねぇ」




おじいはジョングク、またはグクって
入れ歯のせいで言えないらしい。
ぐぅって呼んで、
当の呼ばれた本人は
嬉しそうに笑う。




「若い子が多いっていうのはいいねぇ」


『私とグクだけじゃん』

「ばぁさんが死んでから
話し相手もいないからねぇ」

『大家さんは?』

「あんのバカ息子はなんも
ワシの話なんか聞かんよ」





私は本の整理をしながら

庭でひたすら木の板を
壊す勢いで切る
グクの後ろ姿を

見つめる。

グクってあんなに筋肉あったっけ?








ねぇ、おじい、
あの子私のこと好きらしいんだけど
どう思う?




って言ったら
心臓発作でも起こしちゃうかな

正直今でも信じられない。









あんなかっこいい人が
どこにでもいるような
私みたいな人間を好きになるなんてこと、
この世で起こる?









「文庫本の整理が終わったら
スイカ切ってくれるかい?」

『うん、勿論やるやる』

「…で、あの子とはどうなった」

『え?』

「金髪の子だよ、モチモチしてる」

『あぁー………別れた。
てか、だいぶ前に。』

「ほぅ、」









おじいはそう言って
私の顔を見た後に
グクの顔を見てにんまりと笑う。

人の失恋を笑いやがって。








「ぐぅ、あとは三脚に上って
その板を釘で固定するだけだ」

JK「釘?どうやってやるんですか?」

「あぁ、全く最近の若い子は。
…Aちゃん、
手伝ってあげなさい」







強引に私を外に追いやる
おじい。
え、84歳ですよね?
力つよっ









JK「…えっと、まず、釘どこ?」

こないだの衝撃的な
グクの「男として見て」発言以降、

『え、あ、これ。ここ。』









なんだか私達はぎこちない。









.

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設定タグ:BTS , ジョングク , グク   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:やきにくさん | 作成日時:2020年5月23日 23時

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