【現パロ金カム】紅影 (ページ17)

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第十五話尾形･白石ページ17

「ちょっと行きたいところがあるんだがいいか？」

フクロウや虫の鳴き声が聞こえる夜の大きな森を歩いている途中、尾形が白石にそう問いかけた。

突然の問いかけに、先程までの冷たさが感じられず少し違和感を感じる白石だが、ソレには頷いた。

しかし、この訳が分からない謎の場所で行きたいところと言われても色々と理解し難い。

「え？ここ知ってる所なの？」

「いや、全く」

ほら、知らないじゃんか
白石は考えたことが、当たったもので一瞬優越感に浸るが、すぐさま話を戻す。

「行きたいところって、こんな訳分からん所の何処にあるの？まだここがどこだとか分かってないのに」

そう白石が言った

「俺の目が覚めた場所だ
戦時中使われてたのか知らんが、まだ使えそうな銃があった」

「は...？銃ッ！？」

白石は間抜けな声でそう叫ぶ。
いきなり銃と聞いたもんだから焦った。

「経験はあるの？」

「1度だけ、海外にオトウトと行った時にやろうと言われて...。1度きりの体験だと思っていたがここでまたやるなんてな」

軽く笑いながら尾形は後ろに流した髪をいじる
そして話に1つ付け加える様にまた話した

「ソレに、この森には羆がでる」

「ヒグマ...っ！？」

「だからな、ヒグマに出会ったら絶対走るなよ。
銃で太刀打ち出来るものかも分からないんだからな

これから取りに行くのはご信用だ。」

小さく不気味な笑みを浮かべながら尾形はそう話した。
白石はそれに少しばかりの違和感を覚えた