なくした者通し ページ33
「ありがとう」
「礼を言われるようなことはしてねぇぞ」
「してるよ。ドラケンはずっとエマを守ってくれてた」
「……守れてねぇだろ」
「エマはドラケンと一緒にいれて幸せだった。それは守ってくれてた理由にはならない?」
「───私の大好きな妹はドラケンを愛してる」
「何があってもエマの事、忘れないであげて」
「絶対に忘れない。約束する」
「……ありがとう」
「お前も……あいつのことは絶対に忘れねえんだろ?」
「うん。死んでも愛しているっていわれた」
「お互い……恋人に先立たれた通しだな……」
「本当に……初恋の人に……愛してる人が死んだらしんどいし辛くない?付き合う、付き合わない関係なく」
「それはわかる」
「……私、出会ってから十年だった。付き合ったのは2年だった。でも、幸せだった。そばにいてくれるだけで」
「…俺もエマがいてくれたからここまでこれた」
「ねえ、エマと付き合えばよかったってこうかいは?」
「してる。こんなことになるんだったら俺が代わりに死ねばよかった」
「エマが怒ってるよ」
「わかってるよ。そんなもん」
146人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
不思議の国の有栖さん(プロフ) - 美園さん» そんなこといわれたの初めてです。ありがとうございます (2021年11月2日 14時) (レス) id: 4a633c72cd (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - つい最近この物語を見つけて,面白くて集中して最後まで読んでしまいました!もう作者様神すぎません?この小説で何回も泣かされているんですよ…夢小説でここまで泣いたの初めてですよ…ほんとガチ泣きで画面見えなくてやっと落ち着いてきて読んでたらまた涙出てきて… (2021年11月2日 14時) (レス) @page50 id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:不思議の国の有栖さん | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年10月24日 16時