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15:寝床への侵入 ページ33







カチッ、カチッ、と規則的に時計の針が回る音が響く。

0時過ぎまで3人で映画を見て五条先生と虎杖くんとは別の部屋で寝かせてもらえることになったけど今日は色んなことがありすぎて全然寝付けない。

チラッと横目で時計を見るともう1時を指していた。

明日も学校があるんだ、そろそろ寝ないとさすがにまずい。そう思って目を瞑ってベッドに潜り込む。

そんな私の耳にドアが開く音が聞こえた。

潜り込んでいるせいで虎杖くんと五条先生のどちらが入ってきたか分からないけど、その誰かが私の方へ近づいてくる足音だけが聞こえてギュッと胸の前で手を握り締める。

ギシッと鈍いベッドのスプリングが軋む音が聞こえてバッと布団を捲られた。

カーテンの隙間から覗く月明りでその誰かと目が合って「虎杖くん?」と尋ねる。が、虎杖くんは私の言葉に返答せずじっと見下すように私を見つめる。



「寝込みを狙ってきたがまだ起きていたとはな。」
「は……!?宿儺……!?」
「小僧はこの時間寝ている、馬鹿だから勝手に入れ替わっても気づかんのだ。」



それって虎杖くんが寝てる間に何か犯罪行為をしたらますいんじゃ、なんて考えながら今の状況もだいぶ危険なことに気付く。

この前の少年院でのことを思い出して寝ていた身体を起こす。

この前みたいに好き勝手されちゃ困るんだ。



「何しに来たの?」
「お前で遊んでやろうと思ってな。」
「私寝るから帰ってほしいんだけど。」
「それじゃ俺がつまらんだろ。」



宿儺の言葉に我儘ボーイか?と心の中でツッコミを入れる。

でも断ったら断ったで面倒な事になるのは確定だし虎杖くんが寝てるって言ってもずっと身体を明け渡すわけでもない。しかも今は対呪霊用のフェロモンはほとんど出てないし。

五条先生に見つかったら怒られそうだけどそれは無視しとけばいい。

まぁちょっとくらいは付き合ってあげても良いかな。



「で?何して遊ぶの?」



実家で色々してきたけど昔の人の遊びで尚且つ大人向けで私ができるのなんて花札くらいしか思いつかないけどここに道具無いしなぁ。

しりとりしか思い浮かばない自分に呆れ笑いが零れる。

そんな私に顔を近づけた宿儺は喉奥から笑い声を漏らしてから「俺がお前で遊ぶだけだ。」と囁いた。

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作者名:もも | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/Momo_UxxU_  
作成日時:2021年2月2日 19時

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