story214 ピアノソナタ『月光』殺人事件46 ページ20
コナンside
「とにかく早くここを出よう!セイジさん!今ならまだ間に合う」
「もう遅いよ」
俺は持っていた楽譜を放り投げ、咳き込んでいるセイジさんの腕を引っ張りながら早くここを出れば間に合うと言ったが、セイジさんはもう遅いと言っていた為、俺が驚くと同時に抱き上げられた
「俺の手はあの4人と一緒。もう血みどろなんだよ」
「セイジさん?うわぁ!あ〜っ!」
セイジさんは悲しげな表情のままそう言って俺を脱出させる為に公民館の窓から投げ飛ばし、投げ飛ばした衝撃で公民館の窓ガラスが割れ、俺は10数メートルの距離まで飛ばされた
その時、俺が飛ばされた近くに蘭がいた
早くあの人を助けなくては...!
「クソッ!セイジさ〜ん!」
俺は急いであの人を助けようと燃え盛る公民館に戻るが...
「駄目!コナン君!」
蘭に腕を掴まれてしまった
クソッ!俺がこんな体じゃなきゃ、あの人を助けられたのに...!
「離して、蘭姉ちゃん!」
必死に蘭の手を振りほどこうとするが離してくれず、結局あの人を助ける事ができなかった時、ピアノの音色が聞こえた
「何?あの音」
「これ、暗号だよ。弾いてるんだ、あの人が。炎の中で」
蘭の問いかけに俺は燃え盛る公民館を静かに見つめたままあの人が暗号をピアノで弾いている事を答えれば、蘭がそっと傍にいてくれた
結局、俺は推理であの人を死なせてしまった...
その晩、燃え盛っていた公民館の火が消し止められ、その後に遺体が見つかり、歯形から見てセイジさんの物だと判明した
4月14日の朝、診療所で休んでいた村沢さんが目を覚ましたと報告があった
村沢さんはピアニスト・麻生 圭二を慕い、たまにあのピアノを調律していたらしい...あの殴られた日の夜から...
そして彼は世界的に有名なピアニスト・水城 めぐみの教え子の一人で婚約者の令子さんにも内緒にしていたとの事
事件解決後、平田さんは麻薬の売買を行っていた事や村沢さんを殴った事を俺達に見破られ、逮捕された
それより...Aさんは何処にいるんだ?
セイジさんを助けるあまり、Aさんの事をすっかり忘れていた俺は事件解決後、電話をするとAさんは野暮用を思い出して俺達より先に帰ったとの事
この事をみんなに説明したら、松田刑事がかなり怒っていたけど萩原刑事と伊達刑事が必死で宥めていたが...(苦笑
まあ、AさんにもAさんなりのやり方があるのだろう...
村役場の放送室で未だに眠り続けているおっちゃんを蘭が引っ張ってくれた
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時