第14話 ページ16
ルフィの唐突な言葉に私は驚いた。
「ほ、本気……？」
「俺はいつでも本気だっ」
「うーん……」
もちろん、この誘いは嬉しい。
ものすごく嬉しいのだ。
けれど、私じゃだめだ。
「嬉しい…けど、私じゃなくて他の人の方がきっといいと思う。だから…、だからごめんなさい」
「いやだ」
「……はい？」
私の返事に彼はいやだ、と即答する。
「オイオイ何だァ？騒がしいな……ってメロリン♡」
サンジさんとゾロさんがルフィの近くにやって来ると、サンジさんは急に目をハートにした。
「ンだこいつ？」
ゾロさんは、私を見てからルフィに聞く。
「Aっつーんだ！！俺の新しい仲間だっ！！」
「え！？私、いつ仲間になるって…！？」
「今俺が決めたっ」
「理不尽すぎ！？」
私とルフィの掛け合いを見て、ゾロさんは口を開いた。
「Aか…。いいか、A。このワガママ船長は一度決めたら、ぜってェ折れねェ。どうする？」
ゾロさんは、私を試すように言う。
もちろん、彼らが嫌な訳じゃない。
海軍なんかに捉えられるなら海賊になった方が全然いい。
むしろこのルフィや、ゾロさん、サンジさん達といれるのなら。
「私がいたら迷惑です、深く理由は言えないけれど、政府は私を追ってる、から…」
「んなの、おれ達と何も変わんねェだろ？」
ルフィは私に笑いながら言ってくれる。
でも＿＿
「それでも、私は弱い。皆みたいに戦えないから足手まといになるだけ。だから、いつか皆は私を見捨てる。私は…独りが怖い。ずっと独りだったから。だからまた独りになるなら、やっぱり私は＿＿！」
ごめんなさい、ドラゴン……私にはやっぱり＿＿
「なら、Aはおれが守ってやる。この麦わら帽子に誓って。これは俺の大切な宝物だ」
そう言ったルフィの顔はとても真剣だった。
「俺も守るぜ！！Aちゃん！！」
サンジさんもすかさず私に言う。
「これでも仲間になんねェのか？」
そうすると、ゾロさんは私に再び問いかけた。
皆の優しさが心に染みていき、泣きそうになるのをぐっ、とこらえて私は笑って答える。
もう答えは一つしかないのだから。
「よろしくお願いします」
ばっ！！
「広場を包囲！！海賊どもを追い込め！！」
タイミング良く海軍達が私達を見つける。
「きたっ！！逃げろォ！！！」
ルフィはゾロさんとサンジさんに声をかけて、私の手を握り、走りだした。
「…ありがとう、ルフィ」
「何だ？何か言ったか？」
「ううん、何でもないっ」
私は彼の手の温もりを感じながらただ、走った。
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あっすー♪ - イベントに参加したんで、評価とコメを書きました！ (2017年12月12日 19時) (
レス) id: 651ac96026 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴(プロフ) - とても面白くて読みやすいのでサクサク読めて更新大変だと思いますが他の皆さんと同じように続き楽しみにしてます。季節がら風邪など気をつけて頑張ってくださいね。 (2017年12月9日 14時) (レス) id: 3305a2e1d9 (このIDを非表示/違反報告)
毎日が眠い - めっちゃ面白いです！続編いってますがこの作品、めっちゃ好きです！これからも頑張ってください！ (2017年10月13日 18時) (レス) id: 5bbe59c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
てぱゆ(プロフ) - なおさん» 嬉しいです！！！ありがとうございます！！(/_;)/~~ (2017年9月12日 20時) (レス) id: 5667f6847d (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - とても面白いですワンピース好きなので続きを期待して楽しみにしています頑張ってください！ (2017年9月2日 5時) (レス) id: 16a43b07a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てぱゆ | 作成日時：2017年6月8日 21時
