天翼種様が来られたようで【ノゲノラ×ONEPIECE】 (ページ4)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:13,765 hit

02 ページ4

____
________

会場にいた全買い手(バイヤー)である貴族共は、つい先ほどまで天竜人が殴られ騒いでいた声を止め、いきなりステージ上に現れた少女に息を飲む。

直視することすら躊躇う、圧倒的な存在感をまとい、頭上には幾何学的な模様を描き廻る光輪と、空力的に人を浮かせるには小さすぎる、淡く輝く光を編んだような翼を腰から生やした、少女。

長く流れるような髪は、風のない屋内にありながらもなびき、その都度、プリズムのように光を反射させ、虹のように見えた。

誰もが少女の神々しいまでの美しさと、少女の薄く開かれた目に質量を帯びたような、殺意に息を飲んだ。

そんなことも梅雨知らずの私が音も、重量感も感じさせることなく、水槽なような物の上に降り立った。

言葉を失う一同を余所に、スカートをつまみ一礼するように、優雅に帯をつまみ、鈴のような、天使のような、だが悪魔のような顔で、

『御機嫌よう______最悪の世代方。
…おや？何やら一大イベントの時にお邪魔してしまってようで…』

足元にある水槽の中の水棲種(セーレーン)…人魚をみてそうこぼす。

「おいお前！！！ケイミーに手ェ出したらぶっとばすぞ！！！」

既に天竜人を殴った麦わらのルフィがそう叫ぶ。
腕をまくり私にも殴りかかりそうな勢いの彼に声をかける。

『ご安心くださいませ♪
最も私の目的は貴方方故、この水棲種(セーレーン)には興味の微塵すらございません。』

にっこりとそう言い放つと、一気に警戒モードに入る船長と船員。

まぁ、私が、活殺自在の天使で懸賞金首。ましてや、この世界において未知と言っても過言ではない生物なら尚更警戒するに越したことはないだろう。

その判断力に

私は流石は、最悪の世代の内の船長。そこらの海賊よりも頭がキレていらっしゃいます♪

と零し、満足しながら、再び光で編んだ翼をはためかせ、麦わらの目的である水棲種(セーレーン)の元から離れ、警戒している麦わら海賊団、ハートの海賊団、キッド海賊団の元へ降り立った。

降り立つと言っても地面から20センチ程浮いているが。