天翼種様が来られたようで【ノゲノラ×ONEPIECE】 (ページ11)

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ここまで弱気なマスターを見るのは初めてで、ズキリと痛む胸を押さえながら、座り込むマスターに目線を合わせ深く頭を下げる。

『私の瞬間移動というのは、空間転移と申しまして、不便ながら制限が御座います。

…視界内なら何処までも、一度訪れた事のある場所は無制限に空間転移出来ます。

しかし、インペルダウンには私の経験不足故、一度も足を踏み入れたことが無いので、私めにはどうにも…』

目を伏せると、ボンちゃん様がマスターに、

構わない。無事に兄貴を救って来い

と叫ぶ。

それを聞き更に、涙を流しご友人の名を呼ぶマスターに、いてもたってもいられず、

『…わかりました。

このAめが、命に代えてマスターのご友人を助けに行って参ります。

少しだけ時間はかかるかもしれませんが、ボンちゃん様はできる限り戦闘は避け、逃げることを優先して下さいませ。
直ぐにこのAが参ります。』

でんでん虫とマスターにそう言うと同時に、正義の門は閉まり、でんでん虫の通信は切れる。

私はすぐさま光輪の回転速度を上げ、バサっと翼を大きく広げる。

…かなり離れてしまったようで、空間転移まで少し準備がかかりますね。

そう考えていると、イワンコフ様が、

イ「ヴァ…ヴァナータ、もしかして単独でインペルダウンに戻る気っキャブルか？！？！

そんなのあのボンボーイが私たちを逃がすために彼処に残った意味がナッシング！！

無謀よ、自殺行為っチャブル！！！！」

『…ご安心を。

万が一にも私は、軟弱な人類種と違って、極超新星爆発(ハイパー•ノヴァ)でしか死にませんので。

それに…マスターが悲しんでおられるお姿を見ている方が、息が詰まり、死ぬよりも辛う御座います。

それなら私に出来る最善を尽くし、マスターのご友人を無事救出するしか御座いません。』

ル「A…」