胃痙攣(智)1 ページ25
智サイド
アイテテテ。
アタタタタ。
みぞおちのあたりが
きゅーーーって痛くて。
しばらくすると治まり、なんだちょっと痛かっただけか、なんて思ったら
忘れた頃にまたきゅぅぅぅぅぅーーーって。
そんなこんながここ数日続き。
とりあえず何か胃にいれないと胃壁あれて胃炎になり下手すると胃潰瘍にまで進行...
まさかそんなことなりたくないし。
心配性の弟たちが大騒ぎするだろうし。
ということで、外来診察後に食堂に来てるんだけど。
何見ても食べたいって思わない。
これが食欲ないってことね。
みぞおち辺り少しさすりながら、でも何か食べるべきだなと思い。
うどんを注文。
これなら全部は無理でも半分くらいは食べれるだろう。
食べたら胃粘膜保護剤飲んで様子見よう。
白衣のポケットに錠剤のシートいれてきた。
席に着き割り箸わって一人でいただきますをする。
一口、二口飲み込んでみた。
けど...
もういらないや。はぁぁ...
身体も疲れたって言ってるのに、でも無理に食べて吐いてもやだし。
薬を口に放り込んで水で流し込んだ。
なんとか午後の病棟の勤務とカルテ整理と検査オーダーとやり終えて。
早く帰って寝よ！
念のために、点滴とブスコパンとカバンに突っ込んで。
カルテは明日入力することにして。本当はだめなんだけど...
家に帰る頃にまたお腹痛くなってきた。
ランチの後に薬飲んだのに...
2階の自室に行くのも面倒で、というか階段上るのかなりきついから。
リビングで上着を脱いでシャツの袖捲くりあげて駆血帯巻きつける。
自分で針させるかなー。
昔数回当直中に点滴自分でしたことあったんだけど。
ああー腹イタイ....
お腹の痛みで体勢維持するのが難しくて、何回も針刺し損ねた...
しかも止血するのもあれやこれや手間がかかり。
うわぁーー流血じゃん。
左の腕にぶすぶす3回失敗し、シャツにまで血ついちゃった。
仕方ない手の甲でやるかと思い狙い定めるも、やっぱり針逆向きに刺すのって難しいね。
うわ、また失敗。全然静脈捉えられない。
靴下脱いでズボンの裾捲り上げて足の静脈でって思ったけどそれこそ至難の業...
針新しいのにしないと針先鈍って益々入らない。
よし、これで最後にしよう。
心にきめてもう一度きつく駆血帯を巻く。
プスっと迷わず刺して、なんとか入ったかな？
ちゃんと確認せずクレンメ開けてブスコパンも追加して。
やり終えたときには体力残ってなくてそのまま眠ってしまった。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
