腸炎11 ページ24
雅サイド
「はいはい、じっとしてなさいA。ちょーっと元気になったと思ったらすーぐにわがままなるんだからぁ。」
でもこのくらいの方が嬉しいよ。
今朝のぐったり...あれは辛いし恐怖だったもんな。
A「そんなにズボンさげたらやだー。」
和「A、大人しくしてないとまた熱上がるよ。」
和兄もなんだかんだ嬉しそうな声だし。
翔「痛かったら教えてよー。」
翔兄の手がゆっくり優しくAのお腹の上を移動している。
A「ううーーー。」
翔「ここ痛かった？」
朝には痛み訴えてなかったお臍のまわりを翔兄が触ったときに声をあげた。
そのあたりを少しずつ手を動かして診てる。
A「痛くないの。」
翔「痛くないの？変な感じする？ここ押さえるとお腹の下の方が痛かったりする？」
A「しない。」
翔「ほんと？」
A「くすぐったいだけなの...」
恥ずかしそうに目を背ける。
翔「あ、ごめんごめん。優しく優しくって思ったから。でもまだ熱は高いね。お腹もポカポカしてる。じゃ下の方触るよ。痛かったら我慢しないで教えてね。」
少し深めに押さえてるなと思ったら
A「痛い、痛い、痛いよー翔にぃ。」
口尖らせてる。
翔「やっぱりまだ痛みあるのね。触らなかったら大丈夫そう？」
A「うん、だからもう触ったらだめなの。」
翔「わかったわかった。熱まだ高いんだからあんまり大きな声で話さないの。はい、もう触らないから寝なさい。解熱剤もう一回だけ追加しておこうかな。」
和「筋注する？」
翔「いや側管から入れる。とりあえずは危険な高熱の域は脱したから。」
和兄がAのズボン元に戻してあげて布団もかけてあげた。
A「ねぇ今日おうち帰れない？」
まだ言ってるし。
翔「うーん、だめだなぁ。お腹も痛みまだあるし。病院で大人しくしてて。」
A「ちぇっ。」
和「ちぇっ、じゃないよーA。本当に朝は重症だったんだからねー。」
「まぁこれだけ話できたら全快するのも数日だよ。ただ食事は当分薄味のおうどんかおかゆにしてね。腸炎以外に治るの時間かかるから。炎症長引いて慢性の腸炎になるとやっかいだから。」
A「えー。」
和「えーじゃないのー。もうー本当にAったらぁ。」
和兄も困り顔してるけどAがここまで回復して嬉しくて仕方ないんだろうね。
良かった。大事にならないですんで。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
