腸炎10 ページ23
翔サイド
寝不足と痛みと熱で体力失っていたのか夕方までずっと眠っていたA。
和「そろそろ起きないかね？」
昼もみんなで食堂で食べて智兄が顔出してくれたんだけど、眠ってるからってわざわざ起こして診察もしなかった。
潤と智兄は昼休み後そのまま持ち場に戻り、俺と和と雅が救急でAに付き添っている。
雅「救急って普通だったら落ち着いて眠れるような環境じゃないよね。とにかくうるさい。」
「バイタルも安定してるし本人も苦しそうじゃないしこのままでいいよ。熱がまだ下がらないけど炎症反応とあの白血球数なら納得できるし。」
和「腸炎てこと？」
雅「だね、急性腸炎。臨床所見から診断したら。目が覚めたときに痛みの程度とあと熱の下がり具合かな。数日で落ち着くと思う。」
「高熱だったし重度の脱水だったから今日と明日は入院かな。智兄に引き継ぐよ。」
もぞもぞと動きだしたA。
ちょっとうるさかったかな。
和「あ、起きた？」
目をぱちぱちさせて頭動かそうしてる。状況を把握したいんだろうね。
和「病院だよ、ここ。救急にいるの。」
A「ん？」
寝ぼけてるのか可愛いな。
「お腹痛いのどう？」
ぱっと見た感じでは痛みで苦痛があるようには見えない。
A「大丈夫、っぽい。」
雅「頭痛いとかない？熱結構高かったし脱水もしてたから。一晩中一人でしんどかったね。」
A「体重くてだるい。」
「まだ熱もあるからね。手足痺れたりしてない？」
A「うん、大丈夫。」
和「良かった。元気そうで。元気じゃないだろうけど、朝家で見たときは本当にびっくりしたから。」
確かにあれは焦ったな。
ほとんど反応なかったし...
A「おうち帰れる？」
雅「真っ先にそれが心配なんだねーAは。」
「今日と明日は病院かな。しっかり水分補給しないといけないから。」
両腕から輸液送ってちょうど良いくらい。
A「もう大丈夫ぅー。」
和「だめだよー。熱下がるまではだーめ。ちゃんと智兄が診てくれるから。」
「でもそうやってお家かえりたーいって言えるだけ元気になって良かったよ。ちょっとお腹診せてよ。」
布団捲ろうとすると慌てて押さえつける。
雅「あ、ほんとだ、元気になった証拠だね。でもだーめ、ちゃんとお腹診てもらおうなー。」
和がAの両手を握り雅が布団を捲くってくれた。
おまけに勢いよくズボンまで下げてAが悲鳴あげちゃったよ。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
