兄達と彼はスーパードクターズ2 (ページ18)

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喘息(和)1 ページ18

和サイド

今日は珍しく定時に帰れた。
こんな日もたまにはあるんだなー。嬉しい。
早く帰って今日は早めに寝よう。やっぱり睡眠とると疲れも取れるから。

電車が最寄駅に着いた途端に大雨が降り出した。
朝は晴れてたから雨なんて降ると思わなくて傘を持ってない。
でもいつ止むかわからないし、ここで時間つぶしするのも嫌だなと思い、
大雨だけど頑張って走れば10分ほどで着くだろうと思って走ることにした。

でもいざ走り出すと予想外に雨が強く、おまけに向かい風だ。
全身びしょぬれになりながら賢明に走ってるつもりだけど、思ったほど効率は良くないらしい。
まあ普段運動なんてしてないからね。

夏といえども全身ずぶぬれになるとヒヤッとして体に鳥肌が立っているのがわかる。

でも歩くとなると余計に濡れるだろうと思い、走っては歩き走っては歩きしながら家にたどり着いた。

玄関に入った途端、一体どれだけ自分が濡れていたんだという量の水がボトボトと滴っている。

その上、やばいことに息苦しくなってきたような気がする。
なんでだ？運動誘発喘息ってやつ？と色々考える短時間のうちにどんどん気管が細くなっていき
息がしづらい。

立っているのもつらくそのまま玄関に腰をかけて、必死で酸素を取り込もうとする。
肩が上下してヒューヒューと呼吸のたびに鳴っているのが聞こえる。

吸入あったっけなー？多分リビングの戸棚にあったような、でも記憶が確かじゃない。

ていうか誰か家にいないのかな。あー苦しい。

でも運動誘発なら30分もすれば自然に治まるはずだから、しばらくここでこうしてよう。
それにしても濡れて寒くなってきた。

膝を抱えるようにして頭の位置を低くして、ひたすらこの苦しい時間が過ぎるのを待つことにした。
自分のヒューヒューいう呼吸音がうるさい。