宝物×宝物＝ part２ (ページ11)

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シルクside　何やってんだよページ11

翌日。

マサイ家から帰った俺は、思いきって昨日の真相を聞くため、Aの家に行くことにした。

俺の家でやれば良いのだろうが、自分の家で、こんな話はしたくなかった。

ちなみに動画は撮りだめしてあるので、しばらくは心配ない。

ほどなくして、あいつの家に着く。

「開いてる」

これから話す事の雰囲気を悟られないよう、気を使って答えた。

シルク「よ」

「今日なんか雰囲気違うね、マジな話なの？w」

図星だったが、ここにいる以上、もう隠すこともないので、俺は素直に頷いた。

ここでやっと真剣になったAは、

「話って…何？」

と、切り出した。

__________例え関係が壊れても。

確かめないまま逃げ続けるのは、嫌だ。

シルク「お前さ、」

言え。俺。

シルク「昨日居酒屋行ったんじゃ無かったの？」

「っえ？行ったよ？なんで？」

どこか悲しそうな、不思議な顔をしたAに、俺の良心は少し傷付いた。

なぜって、

俺は結局、メンバーを疑っていることになるのだから。

シルク「嘘つくなよ。昨日優ってやつと抱き合ってただろ」

言った瞬間、Aはすぐに反論してきた。

「あれは向こうからで、私は送ってもらっただけ。何にもないよ」

"送ってもらった"

なんでいつもいつも、あいつなんだよ

ここにいるだろ？

お前のこと昔から知ってて、困ったときはなんでもしてやれる奴。

シルク「…じゃあ、俺呼べば良かっただろ」

あーあ。

俺、何言ってんだろ。

感情に任せて、あまりにも幼稚臭い発言をする自分にも、何を言っても否定し続けるAにも、俺はイライラしていた。

「一緒に飲んでた人が送ってくれるって言ってるのに、わざわざシルク呼ぶ必要無いでしょ」

何言ってるの？

とでも言うようにAは首をかしげた。

何言ってるの？って…言われなくてもわかってる。

シルク「あっそ。やっぱお前も所詮はYouTuberより芸能人なんだろ」

「違っ…」

シルク「やっぱりお前も!!!」

少し潤んだような瞳に声を荒げれば、彼女は肩をビクッと震わせる。

シルク「チビより背の高い奴の方が、好きなんだろ」

「…だから違うってばっ…」

今にも泣き出しそうな表情。

ほんと、俺何やってんだよ…。