好きか、嫌いか、 Y.T 【6】

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2日目


お昼公演が終わって


打ち合わせ後の少し出来た空き時間


ほとんどのメンバーがゆっくりと過ごしてた







『あ！唐沢さん！

ちょっと相談なんだけど…』




照明さんが近づいてきて

ついさっき終わった打ち合わせの件




『ここなんだけど、

照明変わるから見え方変わっちゃって

全体のバランス見直してもらえるかな？』



｢わかりました。今行きますね｣





パタパタとステージに向かって


たくさんのスタッフさんと話してから


一人、会議室へと戻った






｢んー、違うな…

こう？こうかな？｣





コンコン…




1人でブツブツ言ってると


入口からするノックの音





振り返ると笑いを堪えてる北山さんがいた






北『すげー独り言(笑)』



｢すいません、悩んじゃってて…｣



北『いーよいーよ

で、何をそんなに考え込んでるの？』



｢ここなんですけど…｣



北『あー！これ俺らが出した変更だ！

これ変えるとなんか問題あった？』




テーブルに置かれてる

全体図が書かれた大きな紙を覗き込んで

不思議そうにこっちを見た





あまりの顔の近さとクリっとした真っ黒な瞳に

ついつい見惚れてしまう



北『どーしたんだよ』



口角を上げてまるで子供のような笑顔に

こんどは咄嗟に目を逸らした




｢あ、いや、問題はないんですけど

なんだろう…違和感ないですか？｣



北『違和感？？』



｢本当に、問題は無いんですよ？？

でもこの角度になったときに

何か違うというか…

さっき会場で実際の照明見たら違和感があって｣



北『変えない方が良かったかな？』



｢そんな事ないです！

変更後の方が何倍もかっこいいですよ！

ただこの違和感の正体が分からなくて｣







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