浮気１５ ページ15
ASIDE
『………ヒック…うう…』
あの最低浮気野郎を少しでも信じた
私が馬鹿だったんだ。
あの浮気症があんな簡単に
やめるわけなんてなかったんだ。
少し考えれば気づいたかもしれないのに。
『……………ほんと、私って馬鹿だなぁ』
・
「気づくのが遅いですよ。
馬鹿ヌナ」
『………うぅ…セフナぁ……』
SE「驚きましたよ、チャニョリヒョンと
帰ると思ってたのに急に”図書室来て”なんて。
そして来てみれば泣いてますし。」
床に座り込んで泣いていると
そんな私の目の前にセフンがしゃがみ込んで
SE「困りましたね。
ヌナの泣き顔なんて。」
『………どういう意味よそれ』
SE「だって、
抱きしめたくなっちゃうじゃないですか。」
何それ
『…キスは許可なくしたくせに。』
SE「いや、あれはほんと我慢できなくて…。」
『我慢しなくていいよ。』
SE「……へ？」
『抱きしめたいなら抱きしめてよ。
キスしたいならキスもしていいから。』
SE「でも、僕…
距離保ってないと理性がなくなっちゃうんです。
チャニョリヒョンみたいなことしちゃうんです。」
『…………いいよ。』
SE「………ヌナ？」
『セフンのしたいようにして？』
SE「……その言葉どういう意味か分かってますか？」
すると急にセフンの目つきが変わった気がした。
『…うん、分かってる。
………早く私のこと抱いて？』
驚いた顔をしたセフンだったけど
SE「誘ったのはヌナですから。
後悔しても知りませんよ？」
そう言って
返事をする前にセフンが私の後頭部に手を回し
深いキスをした。
何度も味わうように角度を変えて。
すると
突然口の中に、セフンの舌が入って来て
慣れていない私はついていくのに必死だった。
そしてようやくゆっくり離れると
セフンは見たこのないくらいの色気で
乱れた前髪からチラリと覗く瞳が
さらに色気を漂わせていた。
SE「………まだまだこれからだよ、A」
この時はセフンに夢中で
ポケットから何度も響く通知音に
私は気づいていなかったんだ。
・
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作者名：て て 。
| 作成日時：2015年10月18日 1時
