夜道に響く声 ページ10
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私の服の裾から手を離した亮ちゃんは
近くにあったベンチにドスッと座った。
変な顔をして。
「なにその顔」
「別に？そんな変？」
「めっちゃ変」
「失礼やな」
亮ちゃんはそう言って笑った。
隣に座ると亮ちゃんはいつもの顔に戻っていて
なんだったんやろと思う。
「そういうことやなくてさ」
「ん。なんでもない。…仲良かったんやなぁ、その、すばるくん？」
「うん。友だちとその彼氏とすばるくんと4人でよく遊んでてん。大学の頃とか毎日のように」
「へぇ。」
亮ちゃんは小さく頷いて、
私の顔をじっと見つめた。
少し引いてしまうくらいに
じっと、じーっと、見つめた。
「なに…？」
「好きなん？」
「へ？」
言葉の意味がわからなくて
とぼけた声が出てしまう。
亮ちゃんは「あいつ。」と
小さく呟いた。
「あいつ。…って、すばるくん？」
亮ちゃんは返事をしないけど
多分それは肯定の意味なんだろう。
なんか亮ちゃんの様子がおかしいな。
「…わかる？」
「は？！」
亮ちゃんの大きな声が夜道に響く。
「え、ほんまに、…え、好きなん…？」
しどろもどろになる亮ちゃんが
物珍しくて少し眺めてしまっていたら
「おい、聞いとんのか」って
何故かキレられた。
「亮ちゃんが言い出したんやん、なにそんな、「好きなん？」
私の言葉を遮るようにそう言って
亮ちゃんの顔がぐぐっと近づいた。
不覚にもドキッとしてしまうのは
亮ちゃんがイケメンに育ちすぎたからだ。
「…昔ね？」
「昔？」
「大学のとき。に、好きやったけど、…今は別に」
「ほんまに？」
今は…好きやない。…と思う。
亮ちゃんの問いかけに少し迷って、
「うん。」
返事が小さくなってしまった。
「ほんまにほんまなん？」
「なんでそんな聞くん」
「……別に。」
それ以来亮ちゃんはピタッと黙ってしまった。
え、なんの時間なん？
喋らんの？帰らんの？どうすりゃええの？
「あの」「なぁ」
思いきって出した声は
マンガみたいに亮ちゃんと重なり
目が合ったあと、亮ちゃんが口を開いた。
「次いつにする？」
「へ？」
急すぎん？
ついてけんわ。
「次はからあげ食べたい」
「こどもか」
「ええやん、いつ空いてる？」
「今日遊んだばっかやん」
「ええやん」
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ちっち。(プロフ) - 海辺でサーフィン見て、その後にこんな告白。最高です。 (2019年10月9日 21時) (
レス) id: e0ad5c0d9d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ゆっくりでいいので書き続けてくださると嬉しいです！楽しみにしてます。 (2019年9月8日 13時) (レス) id: e6cd576f98 (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 書き続けてください！！楽しみにしてます！ (2019年9月8日 11時) (レス) id: 4dd27c5f5a (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぐ(プロフ) - 私はこのシリーズが好きなので、最後まで書き続けて欲しいです！ (2019年9月8日 10時) (レス) id: b492ad2b45 (このIDを非表示/違反報告)
なえこ(プロフ) - 無理ないペースで構わないので最後まで下記続けて欲しいです！ (2019年9月8日 2時) (レス) id: 5d7b88d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるまる | 作成日時：2019年6月28日 23時
