記憶と今 ページ23
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水気を払って隣に座る亮ちゃんは
私が濡れないようにと少し距離をあけた。
「Aはせえへんの？」
「サーフィン？むりむり。泳げないもん」
「確かにそれは怖いかもな。てかまだ泳げないんや」
亮ちゃんはニヤッと笑う。
「うるさいな」
「小2のプールの時間、水が怖くて、ひーんって泣いてたもんな」
「そうやった？！」
「そうやで」
「なんでそんなん覚えとんねん！！！」
「俺記憶力ええねん。小4の時に自転車で転んで骨折したのも覚えてるし、特別給食のプリンが好きでおいしそうに食べてたことも覚えてんで」
楽しそうに指を折りながら、
得意げな顔で私を見る。
「亮ちゃんの記憶力ってすご…私全然覚えてへんで」
骨折した記憶は、ある。
ただそれが
自転車でコケたとかいう理由だったとか、
ちょっとダサいし。
覚えてない。
ましてやプリンなんてね。
「あ、あとあれも。小5の時に髪の毛にボンドついてもうて、長かった髪をバッサリ切ったこととか」
「あー…そんなんあったなぁ…」
「あと、
そんなAのことが好きやった、とか」
「………ん？」
今、
さらっと、すごいことを言われた気がする。
隣を見ると、
亮ちゃんは何でもない顔で海を眺めていて
でもその何でもない顔が、すごく優しくて、
「それと、また恋してもうたとか。
…まぁそれは覚えてるっていうか、今のことやねんけど」
「……………え？」
綺麗に生え揃った歯を見せて笑う亮ちゃんは
やっと私のことを見た。
それと同時に、
私は海の方を向いた。
ちょっと…
見れへんやん。
「好きやで、A」
へ、
「おーい」
へ…？
「A〜〜〜？」
「………なんですか、」
「なんで敬語やねん」
ケラケラ楽しそうな亮ちゃん。
「こっち向いて」
ふわっと髪の毛に触れるから、
身体が反応してしまって、恥ずかしい。
断固として亮ちゃんの方を見れない私に
亮ちゃんは笑いながら顔を覗き込んだ。
「聞こえてる？」
「………聞こえてる。」
「じゃあなんか言うてや」
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ちっち。(プロフ) - 海辺でサーフィン見て、その後にこんな告白。最高です。 (2019年10月9日 21時) (
レス) id: e0ad5c0d9d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ゆっくりでいいので書き続けてくださると嬉しいです！楽しみにしてます。 (2019年9月8日 13時) (レス) id: e6cd576f98 (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 書き続けてください！！楽しみにしてます！ (2019年9月8日 11時) (レス) id: 4dd27c5f5a (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぐ(プロフ) - 私はこのシリーズが好きなので、最後まで書き続けて欲しいです！ (2019年9月8日 10時) (レス) id: b492ad2b45 (このIDを非表示/違反報告)
なえこ(プロフ) - 無理ないペースで構わないので最後まで下記続けて欲しいです！ (2019年9月8日 2時) (レス) id: 5d7b88d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるまる | 作成日時：2019年6月28日 23時
