運命251＃ 青野忠文 ページ37
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他校の生徒に制服を着させて撮影。それがバレた途端部長に大目玉を喰らったが、腕が確かで技量が良かったこともあり、なんだかんだ首の皮一枚繋がった。
あれから三年。
あの頃はサッカーマガジン記者をしていたが、しがない地元の情報誌の編集部に配属され、めきめきと実力を発揮し部長へ昇格。磐石な人生の足がかりを得た彼は、しかして、面倒な荷物を抱えることになってしまう。
「……また来たのか……」
「おう。邪魔はしねえ、見てるだけだ」
会社を出ると、毎日のように同じ花にとまっている朱い鳥。
彼が歩き出すと、ひらひらと花から離れ、後ろをついてくる。
あの頃は人の良さそうだった彼がこうもうんざりした表情をしているのはわけがある。
いくら可愛い小鳥でも、ほとんど毎日、一ヶ月も後を追われ続ければ、害鳥以外の何物でもないだろう。
ああ、あの日、了承なんてしなければ良かった……。
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取材に行くため、部下を何人か引き連れて会社を出ようとした時のことだ。スマホの電源を入れたところ、不在着信が入っていた。知らない番号からだ。
検索をかけてみてもヒットせず、かけ直してみようとしたその瞬間に、同じ電話番号から電話がかかってきた。
心臓に手を当てながら通話ボタンを押して耳に押し当てる。
「はい、もしもし」
『青野忠文だな』
相手は歳若い女の声だった。昨夜見た刑事ドラマが頭をよぎる。これで変声機が使われているようなら間違いなかったな、と思った。
「そうですが、どちら様？」
『あたしのこと覚えて……ねえわな。蓮水Aだ』
「蓮水……？ あ、あぁー」
暫く頭の手帳をめくっていたが、数年前、まだサッカーマガジン編集部にいた頃の記憶の赤髪が思い当たった。
同時に部長に超絶怒られた記憶も呼び起こされ、苦い顔をして頭を振る。
「久しぶりだね。何の用かな？」
『あたしを弟子にしてくれよ』
「……は？」
どうも写真を勉強したいらしいと知って、青野は頭を掻いた。
中学時代は写真部に入っていたようだし、卒業記念に親からカメラを買ってもらったそうで、本気なのは分かる。それに自分がきっかけだと聞かされれば、満更でもない。
しかしこの忙しい時期に弟子はなぁ……。
『それなら問題ねえ、取材にくっついてくだけだから。あんたの撮ってるとこと、帰りに写真だけ見せてくれよ』
「……それくらいならまあいいが、ひとつ聞かせてくれないかな？ この番号、どこから入手したの？」
『ふふん』
「……」
そうだ。この時から嫌な予感は既にしていたんだ。
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棗(プロフ) - 絶対読みます‼️✨️✨ (2023年4月9日 14時) (
レス) id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 棗さん» 棗さん！ 拙作のお気に入り登録通知にいつも元気をもらっています。お読み頂きありがとうございました。次回作ができあがりましたらぜひまた読んでいただけると嬉しいです…！ (2023年4月9日 13時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 鬼道有人大好きなんで見るのがすごく楽しみでした‼️これからも読ませて頂きますm(*_ _)m (2023年4月9日 13時) (レス) @page48 id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» そうです最終章…の予定…です〜！！ そう、私も凄いあっという間だった気がする……。わ〜！ ほのぼの目指してたのでそう伝わってて大変嬉しいです❤️ 頑張るね、ありがとう！！ (2022年3月11日 12時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - fin…fin！？終わり！？そっか、夙夜夢寐もここまで来たんだね。なんか早い気がする(天空の巫女読み返してるからかな)前作は恋愛要素が多くて、読んでてほっこり？ほんわか？なんて言うんだ？そんな気分になりました。最後まで頑張ってね！ (2022年3月11日 9時) (レス) @page1 id: 0165dfb280 (このIDを非表示/違反報告)
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