運命246＃ ベッド ページ31
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それから二時間後。鬼道は再び扉の前にいた。つい先ほど目が覚め、隣にAがいないことに気がついて、こうして訪れたのだ。
断じて、Aのことが気がかりで眠りが浅かったとか、そういうわけではない。
音を立てないようにレバーハンドルを下げる。反応がないことを確かめ、細く開いた。そこで脱力し、そのまま扉を開く。
ペンを握ったまま机に突っ伏して寝てしまっていた。
Aのすぐ背後まで近づく。ペンの下のノートの量やページ数から、よほどの勉強量が見て取れた。
そして、隣には見慣れない文字のノートが数冊。先輩か誰かのノートを借りたのだろうか。
「まったく……」
口ではそういいつつ、鬼道の口元には柔らかな笑みが浮かんでいた。
初めは、心を入れ替えたようならすぐに許してやろうと思っていた。しかし彼女が思った以上に反省し、自分に応えようとしてくれていると分かって、敢えて静観することに決めた。
円堂たちからフォローの連絡を貰ったときは驚いたが……。
起き出しそうにないので、彼女の体を抱き上げて寝室まで運んだ。
髪を解いてベッドの中に寝かせ、布団を被せる。前髪を払ってやり、久方ぶりに頬に触れた。
「……楽しみにしている」
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帰国の時に連絡して以来、向こうのためにも二度と繋がるつもりは無かった、かつて住居を提供してくれていた人物──東雲雪乃に電話をかけた。
さすがに雪乃のノートは捨てられてしまっていたが、妹の春香のものは健在。結果を報告することを条件に貸してもらった。
分かりやすく要点がまとめられていて、しかもわざわざふりがなを振っておいてくれたらしくとても読みやすい。全ての漢字に書かれているわけじゃなく、前に出たことがある読みには振られていないという徹底ぶりだ。
夢中になって読んで学んでいるうちに、抗えない睡魔がやってきて、それで……。
「……あれ？」
むくりと起き上がって、Aは目を擦った。
「あたし、昨日いつベッドに戻ったんだっけ……？」
……まいっか。
優秀なあたしは、半分意識がない中でも部屋の電気を消して寝室に戻り、髪を解いてきちんとベッドの中に収まったのだということにした。
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棗(プロフ) - 絶対読みます‼️✨️✨ (2023年4月9日 14時) (
レス) id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 棗さん» 棗さん！ 拙作のお気に入り登録通知にいつも元気をもらっています。お読み頂きありがとうございました。次回作ができあがりましたらぜひまた読んでいただけると嬉しいです…！ (2023年4月9日 13時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 鬼道有人大好きなんで見るのがすごく楽しみでした‼️これからも読ませて頂きますm(*_ _)m (2023年4月9日 13時) (レス) @page48 id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» そうです最終章…の予定…です〜！！ そう、私も凄いあっという間だった気がする……。わ〜！ ほのぼの目指してたのでそう伝わってて大変嬉しいです❤️ 頑張るね、ありがとう！！ (2022年3月11日 12時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - fin…fin！？終わり！？そっか、夙夜夢寐もここまで来たんだね。なんか早い気がする(天空の巫女読み返してるからかな)前作は恋愛要素が多くて、読んでてほっこり？ほんわか？なんて言うんだ？そんな気分になりました。最後まで頑張ってね！ (2022年3月11日 9時) (レス) @page1 id: 0165dfb280 (このIDを非表示/違反報告)
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