運命240＃ 胸の痛み ページ25
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「じゃ、試験の範囲表を配ります」
配られた紙に記された文字の羅列を見て、教室のあちこちから落胆の声が聞こえる。
かく言うAも、一年次より明らかにページ数の増えたテスト範囲を見つめてため息をついた。
「こらこらー、みんな来年は受験ですからね？ 二年生になって気緩めちゃだめですよー」
担任が肩を竦めてホームルームを締め、帰宅の号令がかかった。試験一週間前なので、部活も今日から休みだ。
「Aっ」
「おう、帰るかー」
「ねえねえ、あのさあ」
Aを両側から挟んだ、例の友人ふたりが肩を組んでくる。
「これから遊びに行かない？」
「え、マジ？ 今日からテスト週間だろ？」
「そんなこと言ったって、テスト終わったらAは部活じゃん。これから忙しいんでしょー？」
確かに、定期テストが終わればフットボールフロンティアに向けサッカー部の活動が忙しくなる。三連覇を狙う雷門は、しばらく土日の概念が無くなるだろう。
「いーじゃん、今日だけ今日だけ！ このまま買い物しよーよ、別に夜遅くまで遊ぶわけじゃないからさ」
「あー……」
……テスト週間は、鬼道が勉強を見てくれる。二年生になって初めの学力テストでも、まずまずな結果を得られた。
今日も、その予定だったのだが……。
「……ん、そうだな。行くか！」
「「いぇーい！」」
せっかく誘ってくれた二人に、悲しい顔してほしくない。
何よりA自身、もやもやとしたものを取りさらいたかった。
その判断を後に呪うことになるとも知らずに、Aは携帯でメールを打つ。
──今日、友達と遊びに行く。帰ったら勉強する。
「……」
なぜだろう。
胸が、ちくんと痛んだ。
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棗(プロフ) - 絶対読みます‼️✨️✨ (2023年4月9日 14時) (
レス) id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 棗さん» 棗さん！ 拙作のお気に入り登録通知にいつも元気をもらっています。お読み頂きありがとうございました。次回作ができあがりましたらぜひまた読んでいただけると嬉しいです…！ (2023年4月9日 13時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 鬼道有人大好きなんで見るのがすごく楽しみでした‼️これからも読ませて頂きますm(*_ _)m (2023年4月9日 13時) (レス) @page48 id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» そうです最終章…の予定…です〜！！ そう、私も凄いあっという間だった気がする……。わ〜！ ほのぼの目指してたのでそう伝わってて大変嬉しいです❤️ 頑張るね、ありがとう！！ (2022年3月11日 12時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - fin…fin！？終わり！？そっか、夙夜夢寐もここまで来たんだね。なんか早い気がする(天空の巫女読み返してるからかな)前作は恋愛要素が多くて、読んでてほっこり？ほんわか？なんて言うんだ？そんな気分になりました。最後まで頑張ってね！ (2022年3月11日 9時) (レス) @page1 id: 0165dfb280 (このIDを非表示/違反報告)
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