運命231＃ お迎えに ページ16
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「おっ？ A、今日は部活ねぇの？」
「ああ、休み。だから有人待ってんだ」
いつもならいの一番に教室を飛び出し部室に走っていくのに、机に座って脚をぶらぶらさせているAを見てクラスメイトが寄ってくる。
編入してきて三ヶ月が過ぎた。元イナズマジャパンというバフはすぐに外れ、あっという間に打ち解けたA。学力についても何らかの事情があることは察してくれるようになり、Aが尋ねると嫌な顔一つせず教えてくれたりする。
Aが鬼道のお迎えを待つ間、付き合って話してくれる友人もできた。
「つーか、今月のゴロゴロ見た？」
「あれ？ もう売ってんの？」
「今月はちょっち早えの」
「ふっふっふ……ででーん」
「な、何！？ それはっ……」
「ここらの本屋やコンビニは売り切れてっぞ。諸君、さてこれを誰が……」
「俺いちばーんっ」
「だっ、おいあたしもーっ」
「おいこら俺のだぞ！」
漫画雑誌を巡って身を乗り出すAに、肩を組む男子たち。
飛び交う漫画が宙に浮き、ゴトンと中央に落下して一瞬静まり返る。そして、その静寂が面白く、誰からともなく吹き出して笑い出す。
何が面白いのか周りには分からないが、とにかく愉快だった。
「A」
「おう！」
響き渡る笑い声の中、Aは正確にその声を聞き取ってぴょんと抜けた。
鬼道が教室の入口で、扉をノックして合図を送っていた。
「……お前たち、廊下まで声が響いていたぞ。三年は受験前だ、ほどほどに」
「あっ、はい！」
「すんませーん！」
素直に帰り支度を始める彼らに、鬼道の口角がフッと上がる。
何気ないその仕草を見たクラスメイトから、おお……とどよめきが上がった。
「やっぱ鬼道先輩かっけぇな」
「Aが先輩のこと好きなのは伝わるけど、なんであの人が、Aと付き合ってんだろうな……」
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「ちょっとあいつらと距離が近いんじゃないか？」
「そーかあ？」
静かな廊下に二人の足音が重なる。
鬼道に言われてふと先程のじゃれあいを思い浮かべる。確かに肩を組んだり、接近したりしていたかもしれないが……。
「縛るつもりはないが、男がお前に邪な気持ちを持たないとは……」
「友達だって。めんどくせーなあ」
「……」
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棗(プロフ) - 絶対読みます‼️✨️✨ (2023年4月9日 14時) (
レス) id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 棗さん» 棗さん！ 拙作のお気に入り登録通知にいつも元気をもらっています。お読み頂きありがとうございました。次回作ができあがりましたらぜひまた読んでいただけると嬉しいです…！ (2023年4月9日 13時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 鬼道有人大好きなんで見るのがすごく楽しみでした‼️これからも読ませて頂きますm(*_ _)m (2023年4月9日 13時) (レス) @page48 id: 20492549c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» そうです最終章…の予定…です〜！！ そう、私も凄いあっという間だった気がする……。わ〜！ ほのぼの目指してたのでそう伝わってて大変嬉しいです❤️ 頑張るね、ありがとう！！ (2022年3月11日 12時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - fin…fin！？終わり！？そっか、夙夜夢寐もここまで来たんだね。なんか早い気がする(天空の巫女読み返してるからかな)前作は恋愛要素が多くて、読んでてほっこり？ほんわか？なんて言うんだ？そんな気分になりました。最後まで頑張ってね！ (2022年3月11日 9時) (レス) @page1 id: 0165dfb280 (このIDを非表示/違反報告)
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