秋25＃ 関わりと空席 ページ27
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「では、有人様。皆様。どうか、帝国のあるべき姿を、国立競技場に」
「ああ」
更衣室に入っていく鬼道達に一礼し、Aは観客席へ向かった。
慌ただしいスタジアム内。響く足音。それだけで、全国大会に慣れているチームかどうかがわかる。
浮き足立つのも無理もない。これだけ大きなスタジアムで、地区予選とは比べ物にならない観客の前に進み出るのだ。
「──あれ？」
空席を探していると、聞き覚えのある声が耳に届いた。
そちらを振り返る。少し遠くに、音無がいた。目が合うと嬉しそうに手を振っている。
丁度彼女の隣の片側は空いていた。断る理由もなく、Aは歩みを進めた。
「お久しぶりです、音無様」
「お久しぶりです！ やっぱり耳いいんですね！ この歓声の中、私の声が聞こえるなんて」
「いえ、つまらないものです」
ささ、隣座ってくださいと進められ、音無の向こう側にいる男に軽く会釈して座った。彼は確か、雷門の試合全てにおいて実況として動いていた男だ。
「音無様、先日の試合はありがとうございました」
「え？」
「音無様の応急処置のおかげで、今は問題なく動いております」
「あ……えへへ。良かった……」
鬼道と音無は和解したようだったが、音無が鬼道家に来る話は無くなったらしい。音無の所望らしく、それを鬼道も受け入れた。
頬を染め、微笑む彼女の横顔は、どことなく彼を思わせる。
「……聞いてもいいですか？」
「なんなりと」
「Aさんは、おにい……兄とはどういう……？」
……染められた頬は、そういう意味だったか。
一瞬固まったAはすぐに視線をフィールドに向ける。丁度帝国学園が入場してくるタイミングで、赤いマントをはためかせた主将が地面を踏み締め颯爽と入ってきていた。
「……鬼道家に、大変お世話になりましたもので。そのご恩返しと申しますか、私が勝手について回っているだけにございます」
「そうなんですか……その、鬼道家との関わりって？」
「それは──」
言いかけたところで観客がどよめいて、Aたちの視線もフィールドに向かった。
音無の隣に座る男の父親の実況が静かに響く。
『えー、世宇子中は調整中のため、開会式は欠場するとのことです』
「！」
その時、Aのポケットから携帯電話が鳴り響いた。音無に断って電話に出る。氷輪からだった。
「……そうですか。影山様が」
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杳覇(プロフ) - に近い感じかな……？ 私の作品の中ではかなり短くまとまると思うんで、暇なときに覗いてくれると嬉しいです！ 更新がんばるね〜〜！！ (2021年10月8日 12時) (
レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう〜〜！！ バチくそに頭良い子なので私に書き切れるかどうかは賭けです🙂 選手に指示を出してゲームを組み立てていく司令塔よりはマネジメントに近い役割だけど、そういう認識でも大丈夫です！ フィールドメイキングするスタッフ (2021年10月8日 12時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - あっどちらかと言うと日常の練習での司令塔という感じっぽいね(↓設定までしか読んでなかった) (2021年10月8日 11時) (レス) @page6 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 遅れました！！わー作ってから一週間経ってるー(棒読み)頭良さげな子だね！(語彙力はテストで溶けました)選手じゃないっぽい？司令塔の補佐みたいな感じかな？楽しみにしてるね！頑張って！！ (2021年10月8日 11時) (レス) @page2 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白雪林檎さん» コメントありがとうございます✨ わ〜〜昔から読んで下さってるんですね！ めっちゃ嬉しいです…！！ ありがとうございます☺️💓 お褒めのお言葉も光栄です✨ 更新頑張ります！！ (2021年10月7日 6時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
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