秋19＃ 信用と歩く足 ページ21
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「信じないから。キャプテンは騙せても、私は信じないから。あなたは変わってしまった！」
音無。音無春奈。鬼道の妹だった。
立ち上がるA。何か言おうとした彼女を視線で制し、鬼道は自嘲の笑みを浮かべながら踵を返す。
暫くじっとしていたAも、音無を一瞥し、それから鬼道の後を追った。
「……幻滅したか」
「滅相もございません」
いつもより小さく見える彼の背中に言えるのは、それが精一杯だった。
「……！」
「どうした」
「ヘリの音が……」
スタジアムの外部から、ヘリコプターが飛行する音が聞こえてきていた。それだけじゃない。地下の下水管からも何やら声が聞こえる。これは……。
警察。影山の裏を知る人物が、関係者にいるらしい。
「……総帥による細工では無さそうです。ご心配なく」
「そうか」
……それよりも問題なのは、後方から聞こえてくる話し声のほうだとAは思った。
一人は影山。そしてもう一人は、円堂守。話の内容なんか、聞き耳を立てずとも分かった。鬼道と音無の関係を使い、脅し……いや、揺さぶろうと。
「……」
有人様をここから遠ざけなければ。
Aは黙って、歩く足をコンマ一秒、速くした。
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ウォーミングアップの時間になったが、鬼道は現れない。
キャプテンのいない帝国は、それでもアップを始める。それは鬼道が事前に、影山が不正を働いている人物かも知れないと伝えていたためだ。
しかし、帝国イレブンの、鬼道を心配し思う気持ちに変わりはない。ゴールキーパーの源田幸次郎、そしてフォワードの寺門大貴が集い、声をすぼめて話す。
「鬼道はまだスタジアムに？」
「ああ。一人で探しているみたいだな」
「っ無茶しやがって……呼びに行く！」
「お待ち下さい」
そこへ、ベンチに佇んでいたAが歩んできた。
「有人様のお言葉をお忘れですか」
「っ……お前は、鬼道と一緒じゃなかったのか」
「帝国の調整を命じられました。有人様の代わりに」
「……そうか……」
悪かった、と半ば責めるような形になったことを謝って、源田はポジションへ。Aもベンチに帰りながら、考える。
聞こえる。鬼道を罵る、音無の声が。
聞こえる。音無の涙がこぼれる音が。
聞こえる。音無に「他人だ」と言われて、拳を震わせる鬼道の悲しみが。Aにだけ。
有人様……。
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杳覇(プロフ) - に近い感じかな……？ 私の作品の中ではかなり短くまとまると思うんで、暇なときに覗いてくれると嬉しいです！ 更新がんばるね〜〜！！ (2021年10月8日 12時) (
レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう〜〜！！ バチくそに頭良い子なので私に書き切れるかどうかは賭けです🙂 選手に指示を出してゲームを組み立てていく司令塔よりはマネジメントに近い役割だけど、そういう認識でも大丈夫です！ フィールドメイキングするスタッフ (2021年10月8日 12時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - あっどちらかと言うと日常の練習での司令塔という感じっぽいね(↓設定までしか読んでなかった) (2021年10月8日 11時) (レス) @page6 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 遅れました！！わー作ってから一週間経ってるー(棒読み)頭良さげな子だね！(語彙力はテストで溶けました)選手じゃないっぽい？司令塔の補佐みたいな感じかな？楽しみにしてるね！頑張って！！ (2021年10月8日 11時) (レス) @page2 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白雪林檎さん» コメントありがとうございます✨ わ〜〜昔から読んで下さってるんですね！ めっちゃ嬉しいです…！！ ありがとうございます☺️💓 お褒めのお言葉も光栄です✨ 更新頑張ります！！ (2021年10月7日 6時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
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