秋17＃ 困ることと成績 ページ19
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──すみません、ちょっとお話いいですか？
──なるほど。……キャプテンの鬼道有人については。
雷門に向かった日、彼女に話しかけられた言葉を思い出す。
一見似ていなくても、優しげながら強い光を持った瞳と、笑んだ口元は兄妹であることを証明していた。Aくらいしか分からなかっただろうが。
「……」
「……」
Aは黙り込んで何も言わなかった。
鬼道も、長い間黙り込んでいた。
「……」
「……有人様」
鬼道は立ち上がる。籠からボールを一つ取り出して、地面に放った。
「はあッ！！」
強いスクリュー回転の加えられたシュートが、ゴールのド真ん中を貫く。
洗練されたフォーム。ミリ単位で�犧覗鵜瓩�らズレていない動き。フィールドの外でそんなことがあっても尚、彼のシュートは美しい。
「……待たせて悪かった。送っていく」
「そういう訳には、……いえ。お言葉に甘えさせて頂きます」
フッと自嘲のような笑みを浮かべる鬼道に一礼し、Aもベンチから腰を上げた。
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「……先日のテスト、お前はどうだったんだ」
「まずまずですね。有人様には到底及びません」
どうも学問には力が入らず……という彼女のそれは謙遜ではない。
幼くして財閥の長。中学生らしからぬ言動をする彼女を、鬼道と頂点と争える人物だと誤解する者は多くいるのだが、実際には上から数えて三十番目ほどである。
ただし、帝国独自の学問である帝王学だけは、鬼道と肩を並べる満点の成績だが。
「俺も大したことはない。国語で二点落として、父さんに叱られてしまったからな」
「それでも学年で比類無きトップの成績ではございませんか。文武両道といえど、実際にこなせる者はそう多くありません」
「ありがとう。だが、お前も財閥と掛け持っているじゃないか」
「お気遣い痛み入ります。ですが……その、家と関係無く、学業に興味が持てず……」
窓の外に目を逸らしながら言うと、鬼道はふはっと吹き出した。
「お前もそんなことを言うんだな」
「……お恥ずかしい限りです」
「いや。いいものが見られた」
口元に手を当て、くすっと上品に笑う彼の横顔。
Aは心の中でホッと息をついた。
ここで、有人様に倒れられては困るのです。
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杳覇(プロフ) - に近い感じかな……？ 私の作品の中ではかなり短くまとまると思うんで、暇なときに覗いてくれると嬉しいです！ 更新がんばるね〜〜！！ (2021年10月8日 12時) (
レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう〜〜！！ バチくそに頭良い子なので私に書き切れるかどうかは賭けです🙂 選手に指示を出してゲームを組み立てていく司令塔よりはマネジメントに近い役割だけど、そういう認識でも大丈夫です！ フィールドメイキングするスタッフ (2021年10月8日 12時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - あっどちらかと言うと日常の練習での司令塔という感じっぽいね(↓設定までしか読んでなかった) (2021年10月8日 11時) (レス) @page6 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 遅れました！！わー作ってから一週間経ってるー(棒読み)頭良さげな子だね！(語彙力はテストで溶けました)選手じゃないっぽい？司令塔の補佐みたいな感じかな？楽しみにしてるね！頑張って！！ (2021年10月8日 11時) (レス) @page2 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白雪林檎さん» コメントありがとうございます✨ わ〜〜昔から読んで下さってるんですね！ めっちゃ嬉しいです…！！ ありがとうございます☺️💓 お褒めのお言葉も光栄です✨ 更新頑張ります！！ (2021年10月7日 6時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
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