運命204＃ よくやった ページ36
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──体育祭翌日には、蓮水はクラスで持ち上げるだけ持ち上げられて、上機嫌になった。
長距離走の大逆転劇が功を成し、二組は見事一位を手に入れたのだ。
鬼道にふふんと自慢すると、「俺もお前が負けてくれたおかげで優勝できたな」と皮肉たっぷりな笑顔を向けられたので、脇腹に拳を入れてやった。
それから一週間後、Aにとって初めての定期テストが訪れた。
鬼道に教わりながら課題をこなし、沢山問題を解き、自信たっぷりにテストを受けに行った彼女が、三日あるテスト期間の後半になるにつれ目に見えて落ち込んでいく様を見るのは鬼道も辛かったが、あえて何も言わなかった。
そして、テストが返されたその日、家に帰るとAは涙目で鬼道の服の裾を掴む。
そんな彼女の手を包みながら鬼道は、「父さんに報告に行くぞ」とダメージの抜けきらないAに早々に書斎の扉を叩かせた。
「有人は、テストの結果はどうだったんだ」
「俺は全教科満点でした」
「そうか、よくやったな」
自分の答案を手に持ちながら鬼道を褒める彼の父に、胸がぎゅうっと苦しくなる。
何でだ？ おやっさんが帰っているといつも妙に緊張してるから、てっきりあたしはおやっさんが苦手だとばかり思ってたのに。
Aのテストは、英語のみ52点をとっていて、あとは四十点以下だった。
どうしよう。失望されっかな。
有人は一位を取らないと怒られたんだろ。そしたらあたしは……もし、追い出されたりなんかしたらどうしよう。
「これが、A君の答案か。……有人、これを見てどう思った」
ビクリとAの肩が震える。着ている服を握りしめた。
有人はここまで成績について何も言わなかった。尚更に、怖い。あれだけ勉強を見てもらっていたのに、こんだけの点しか取れなかったなんて、怒らせるに決まってる。
「……僕は」
固く目を瞑る。
「──僕は、よくやったと思います」
「……！」
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう！！！ ああああ感動してくれた！？ うっ、嬉しい……！！ 頑張ります！ ありがとね！！ (2021年8月13日 11時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白目黒口さん» しろくろありがとうーー！！ ひえ嬉しいです\(//Д//)/ 毎秒更新ww できるだけいっぱい頑張ります！！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 続編！！！待ってました！！！前章の最後の蓮水ちゃんとユリカちゃんのところでうわあああああ(語彙力)ってなりましためっちゃ面白い。更新頑張ってね！応援してます！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 2aa92eadb7 (このIDを非表示/違反報告)
白目黒口(プロフ) - ああああ続編ッ！おめでとう(=´∀｀) 出だしから最高です！！ 無茶しない程度で毎秒更新()頑張ってください！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: c29c1a0e83 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 蒼乃さん» さすあお！！ ありがとう！！ そうですね、イチャイチャさせますよとことん(( むしろここからもまだ本番感もあるというか、れんの成長に関わる部分になってくるので、気長にお付き合い頂ければなと思います！！ がんばるねー！！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec4/
作成日時：2021年8月13日 10時
