運命195＃ 体育祭！ ページ27
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窓を開けると肌がひりひりとするような冷たい風が吹き込んできて、秋を実感させられる。
確か、雷門までの道にある楓の木も色付き始めていた頃だったか。風に煽られてできたであろう紅の絨毯に思いを馳せる。
が。「ふっふっふ……」と風情も何もない笑い声が背後から聞こえてきて、鬼道はため息を堪えて振り返った。
同じ赤を髪に宿した少女がパジャマのまま腕を組んでいる。
「ふっふっふっふ……遂にこの日が」
「気味の悪い笑い方だな」
「言葉を遮るんじゃねえ！ 今あたしがカッコよく決めようとしていたとこじゃねえか！」
「どこが──はぁ。いいから着替えて来い。遅れるぞ」
頬を膨らませていたAはその言葉にやべっと踵を返し、寝室から出て行った。
揺れる赤髪を見て微笑む。Aがはしゃぐのも無理はない。
今日は雷門全体が心を躍らせる、体育祭のその日なのだから。
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秋空に金木犀が香る。
天高く轟く応援の声。風を切って進む少年少女達。
体操着に身を包み、クラスカラーである黄色の鉢巻を結んだAは、応援席で人一倍声を張り上げていた。
Aは体育祭をしたことがない。
運動会なら以前、雪乃たちに協力を求めて凌と朝の応援に行ったことがあるが、自分が参加するのは初めてだった。
Aの出場する長距離走は午前の部の終盤だ。練習もした。クラスのみんなのためにも、今日はぜってえ勝ってやる。
「あっ、A！ 鬼道先輩走るみたいだよ！」
「！」
ラインに立ってバトンを待つ鬼道のクラスは現在二位。しかし僅差だ。
三年生の部だからクラスの応援の熱はさほど高くない。全力大声量で応援するには若干恥ずかしいので、Aは黙って見守る。
鬼道がバトンを受け取り──走り出した。
「わあっ、鬼道先輩はやーい！」
Aも息を飲む。ボールも無しに全力で走る鬼道をまじまじと見たことはなかった。
かっけえ。小さな声で呟く。
振られる腕が。横顔が。地面を蹴り込む脚が。とにかく、Aにはそう見えた。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう！！！ ああああ感動してくれた！？ うっ、嬉しい……！！ 頑張ります！ ありがとね！！ (2021年8月13日 11時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白目黒口さん» しろくろありがとうーー！！ ひえ嬉しいです\(//Д//)/ 毎秒更新ww できるだけいっぱい頑張ります！！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 続編！！！待ってました！！！前章の最後の蓮水ちゃんとユリカちゃんのところでうわあああああ(語彙力)ってなりましためっちゃ面白い。更新頑張ってね！応援してます！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 2aa92eadb7 (このIDを非表示/違反報告)
白目黒口(プロフ) - ああああ続編ッ！おめでとう(=´∀｀) 出だしから最高です！！ 無茶しない程度で毎秒更新()頑張ってください！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: c29c1a0e83 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 蒼乃さん» さすあお！！ ありがとう！！ そうですね、イチャイチャさせますよとことん(( むしろここからもまだ本番感もあるというか、れんの成長に関わる部分になってくるので、気長にお付き合い頂ければなと思います！！ がんばるねー！！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec4/
作成日時：2021年8月13日 10時
