運命174＃ 離れ離れ ページ2
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その日、宿舎に帰ったあとは、夕飯もそこそこにみんな気絶したように眠ってしまった。
予想外の事態が連続して起こり、感じてはいなかったが彼らの体は完全に疲れてしまっていたのだろう。
翌日にも休暇が取られ、思う存分眠ったり、他国のメンバーに会いに行ったり、自主練に励んだりと思い思いに過ごした。
そして、一週間後。
中断していたFF愛決勝戦は、両国が同点だったことや不正が認められたこともあり、最初からやり直しとなった。
両者一秒残らずクリーンな試合をし、互いを高め合う壮絶な戦いの結果、優勝カップは日本代表イナズマジャパンの手に渡った。
そして、その二日後。
「──おい鬼道、見ろよ。建物があんな小さく見えるぜ！」
「そうだな。……ほら、あれは赤の広場だ」
「えっ、どこどこ……あ！ ホントじゃねえか！」
案外近かったんだな──Aは窓に張り付きながら、ぐんぐんと上昇していく飛行機の中で目を輝かせた。
現地での取材も終え、イナズマジャパンは今日、日本へ帰る。
帰国して早々インタビューが山のようにあることは全員承知済みだが、それが終われば空港で解散だ。
「タツヤたちは、このあとどうするんだ？」
「俺たちは永世に帰るよ。みんなに顔向けしたいし」
後ろから聞こえてきた氷浦と基山の声に、Aは黙り込んだ。
座り直して聞き耳を立てていると、通路を挟んだ向かい側からアツヤが顔を出す。
「お前らはどうすんだよ。雷門に帰んの？」
「いや、俺たちも伊那国島に戻ろうと思ってる。伊那国のみんなもそっちに帰ってるらしいんだ。それに……俺、一番に母ちゃんに優勝の報告をしたい」
「ふーん……」
彼らの話題を筆頭に、機内ではそういった帰国後の話がだんだんと熱を持っていった。
その声を聞きながら、Aは珍しく寂しそうな目をして呟く。
「みんな、離れ離れになっちまうんだな……」
その声を聞いた隣の鬼道は、暫しの沈黙ののち彼女に身を寄せる。
「そんなことはない。少なくとも、お前とは」
「！……」
Aの頬がリンゴのように赤く染まった。
それを見てフッと微笑み、鬼道は彼女の手に絡めた指先に少し力を込める。
ピクンと反応したAの手は、次第にじんわりと熱くなっていき。
ほどなくして、鬼道の手を握り返した。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう！！！ ああああ感動してくれた！？ うっ、嬉しい……！！ 頑張ります！ ありがとね！！ (2021年8月13日 11時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白目黒口さん» しろくろありがとうーー！！ ひえ嬉しいです\(//Д//)/ 毎秒更新ww できるだけいっぱい頑張ります！！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 続編！！！待ってました！！！前章の最後の蓮水ちゃんとユリカちゃんのところでうわあああああ(語彙力)ってなりましためっちゃ面白い。更新頑張ってね！応援してます！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 2aa92eadb7 (このIDを非表示/違反報告)
白目黒口(プロフ) - ああああ続編ッ！おめでとう(=´∀｀) 出だしから最高です！！ 無茶しない程度で毎秒更新()頑張ってください！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: c29c1a0e83 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 蒼乃さん» さすあお！！ ありがとう！！ そうですね、イチャイチャさせますよとことん(( むしろここからもまだ本番感もあるというか、れんの成長に関わる部分になってくるので、気長にお付き合い頂ければなと思います！！ がんばるねー！！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec4/
作成日時：2021年8月13日 10時
