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王宮前へ ページ38

王宮方面に向かって走りながら、
私は隣を走るゾロさんをチラリと見る。

「あの、ゾロさん。本当に、大丈夫?」

ゾロさんが走った所には血が垂れている。
どう見たって動かずに安静にしていなきゃいけない怪我だ。

「大丈夫よ!」

返事をしたのはゾロさんではなく、
その背中に乗っているナミさん。

「てめェ……!」

「仕方ないでしょ!私は足を怪我してるのよ!?」

ナミさんはゾロさんと合流してすぐに見つかったのだが、足を怪我していてまともに歩けないと言うので現在はゾロさんが負ぶって走っている。

どちらも重傷なのだが、
私だと背中の殻が邪魔で人をおんぶ出来ない。

「それよりナギ、
あんた今の状況どれくらい理解してるの?」

「えっと、反乱軍が王宮に向かって進軍してる事と
王宮の方は国王軍が集まってて、
後、海軍の人達がここに向かってる事くらい」

実際に見てはいないが、
電伝虫の通信で理解出来ているのはこの程度。

「じゃあ、反乱軍は止められなかったのね」

「……うん」

「ビビが心配だわ。早く王宮へ向かうわよ!!」

「うん!」

「おめェは走ってねェだろ!!」

文句垂れるゾロさんの頭をナミさんはひと叩きし、
私達はビビさんや他の皆んなと合流するために喧騒の聞こえてくる方へと進む。






細い路地を抜けて王宮前の広場に出ると、
そこは国王軍も反乱軍も入り乱れた戦場と化していた。

そこかしこから聞こえる銃声。

剣と剣とかぶつかり合う金属音。

悲鳴、怒号。

思わず目も耳を塞いでしまいたくなるほどの光景が
そこには広がっていた。

足が竦む。身体が震える。視界が狭まる。

私は今、怖くて怖くて仕方がないのに、
横に立つゾロさんやナミさんはそんな様子は少しもなくて

「一先ず王宮に向かうには
この戦場を突っ切るしかないわね」

真っ直ぐに王宮に向かう。ビビさん達に合流する。
それだけを見据えていた。

「ナギ、俺の後ろにしっかり張り付いて走れ。
良いな?」

「は、はい!」

私が返事をすると同時に、
ゾロさんは戦場へ駆け出す。

私は言われた通り、
その真後ろにピッタリと張り付いて

ただナミさんの後ろ姿だけを見て
ひたすら足を動かした。

決戦→←アルバーナ



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作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます!これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります!!お楽しみに!! (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね!これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです!続きの更新頑張ってください!応援してます! (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます!前作まで読んで頂き光栄です!なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります!! (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朮’ | 作成日時:2020年3月8日 2時

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