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「消太」
Aが高一で俺が高二。水曜日の昼時はヒーロー科の校舎に来て一緒に弁当を食べる習慣があった
Aはあの頃だんだんと色気づいてきて化粧を覚え始めた。整った顔が洗練されて以前よりあからさまにファンが増えた。不愉快だ
「顔ちがくねぇか」
「二重にしたんだ〜かわいいでしょ?」
「やめろ。似合わん」
「えー皆かわいいって言ってたのに…」
正直キレそうなほど可愛い。ぱちぱち瞬きして手鏡で顔を確認してる姿なんて目に入れても痛くないほど可愛い。でも知らん男にたかられるAを見るのは非常に癪だ。いらいらする
「皆って誰だよ」
「ちぃちゃんでしょ、まこちゃん、えっちゃん、ほのちゃん…まぁクラスのお友達ね。あと、山田君と白雲君も言ってたもん」
「…似合わないから、やめろ」
「えーうっそだー」
「や・め・ろ」
不快感マックスの顔で強めに言うと、Aはふてくされながらアイテープをぺりぺりとはがした。
うっすらと跡が残ってるけど、元通り一重に戻った
やっぱりこっちの方が好きだ。Aっぽい。こいつにしかない魅力がある。なんていうか、オリエンタルな雰囲気だ
けど美人なのに変わりはないから俺は軽くため息を吐いた。変な虫は遠ざけねば。小学生の時からある使命感に駆られて気が休まらない
「そっちのが可愛いぞ」
「ほんと?消太が言うなら二重にするのやめようかなぁ」
「うん。一重がいいよ」
「あ、もしかして嫉妬ー?私のが消太よりもてちゃうから?」
「…ちげぇ」
違くないけど、違う。理由がずれてる。だから正直には言わない。Aは笑って怒んないでよ、と俺の頭を撫でた。苦笑して、白い頬に触れ返した
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William(プロフ) - わ~コメントありがとうございます(^^)あのお話は数年間懐で温めてた自信作だったのでそう言っていただけて嬉しいです。番外編、頑張って更新しますので楽しみにしていてくださいね。いつもありがとうございます。 (2020年5月24日 23時) (レス) id: 3ee161ce59 (このIDを非表示/違反報告)
モンキーリボン(プロフ) - 相澤先生のお話で目を舐める話を最近読んですごく印象に残ってたから読んでみたんですが、同じ作者様だったんですね!!好きです!! (2020年5月24日 23時) (レス) id: 8f61effecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:William | 作成日時:2020年5月23日 0時