昔の親友 ページ8
夜の風にスカートが揺れる。
初兎との思い出なんか、忘れてやる。
『ただいま。』
小さくそう呟いて、静かにドアを閉じる。
家族には気付かれていないみたい。
私はベッドにうつ伏せになって、眠りに着いた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
いつもと変わらない無機質な目覚まし時計の音が響く。
ボタンを押してその音を止め、準備をして学校に向かう。
そんな日々が何日も何日も続いた。
かれこれ初兎が死んでから３ヶ月経っただろうか。
現実に初兎が出てくることもなくなった。
特に変わったことのない、平凡な日常。
でもその"平凡"は崩れそうで、ずっと怯えていた。
また誰か消えちゃったらどうしようって。
そんなことを考えていたある日、聞き覚えのある声に呼び止められた。
初兎じゃない、高い女の子の声。
「A！」
恐る恐る振り返ってみれば、そこには昔の親友、由菜の姿が。
『...今頃なに？』
「あ、あの時のこと、謝りたくて...。」
睨み付けるように由菜のことを見る。
「今日の放課後、空いてたら屋上に来て。」
由菜はそれだけ言うと、私に背を向け歩いていった。
どの道、放課後も暇だし、行くだけ行ってみよっかな。
そんな軽い考えで、私は放課後、屋上へと向かった。
「あ、来てくれたんだ...。」
フェンス際でふわりと微笑む由菜。
あの表情が大好きだった。
「小学生の頃は、本当にごめんなさい。」
深々と頭を下げて謝る由菜。
由菜の言う、小学生の頃のことは、今でも鮮明に思い出せる。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ねぇ、Aが悪いんだよ...？応援してくれるって言ったじゃん。」
『え...？』
始まりは、本当に些細な嫉妬だった。
ただ、由菜の好きな人と、私の仲が良かっただけ。
「初兎くんは、初兎くんはAのことが好きなんだよ！」
『そんなことないよ。だって由菜の方がかわいいもん。』
「うるさい！何も知らないくせにっ！」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
そんな喧嘩から、地獄のような日々が続いた。
靴や物が無くなるのは当たり前。
酷い時は髪を切られたこともあった。
大好きだった由菜の顔も、今はまともに見れない。
微笑む表情すら怖く感じる。
「虫の良い話だけど、最初からやり直させて欲しい。」
『っ...。』
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ちと(プロフ) - まじで泣いてしまう...初兎ちゃんと、夢主さんにはあのままの日常を送ってほしかったなぁ... (8月22日 15時) (
レス) @page16 id: f6b0a849c1 (このIDを非表示/違反報告)
Near - ひーいれりすさん» 返信遅れちゃいました〜！すみません💦涙を止めること....できないですねｗ ハンカチで拭いといてください！！() (2023年3月26日 14時) (レス) id: 20a94c6827 (このIDを非表示/違反報告)
ひーいれりす - すいません誰か涙を止められる人はいませんか… (2023年3月6日 23時) (レス) @page23 id: 166743b295 (このIDを非表示/違反報告)
Near - 瑠夏さん» 目からスライムという表現で笑ってしまった() 人を泣かせる天才....。ありがとうございます（？） (2022年11月14日 20時) (レス) id: 20a94c6827 (このIDを非表示/違反報告)
瑠夏 - やばっ目からなんかスライムが止まらない(;~;)Nearさんは人を泣かせる天才かな？？ (2022年11月14日 6時) (レス) @page23 id: 427d2fc8fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Near | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Naer/
作成日時：2022年9月5日 18時
