03.同じ本を手に取るなんて ページ8
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また、晴だけの講義の時間。
私は図書室にいって、前に読んでいた本を読もうとしていた。
そろそろゴールデンウィーク。
ゴールデンウィークは何も予定ないな、なんて。
図書館の扉をくぐると、本の匂いが鼻腔を掠める。
前に本が置いてあった場所まで、なんの躊躇いも無く足を進めていく。
今日は人が少ないなと思いながら、最後の曲がり角を曲がり、本に手を伸ばしたとき。
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？「あ！」
A「え？」
掴んだ本...そこにはもう一つの手が重なっていた。
視界に入る、誰かの足と、聞こえた声。
A「...」
？「狙ったの？これ」
A「え？は、はい...」
トントン、と指でつつかれる本。
？「もしかして少女漫画どっぷり読む人？」
A「え、いいえ？漫画はあまり...」
その本は「この人、何を言ってるんだろう」と私が手の力を緩めた隙に、その人に掴まれた。
本の行方を目で追っていると、ぱっと視界に入ったその人の顔。
男の癖に美白だ、と思いながらその人と目を合わせる。
？「はは、全然話かみ合わねー笑」
A「え？」
？「ねぇ君、知らないの？俺のこと」
A「え、ごめんなさい、知らないです」
？「うっそー... あの有名な伊野尾慧くんだよ？」
A「伊野尾...」
伊野尾、と名乗るその人は私の読みたかった本を手に取り、更には私の手までとった。
「え？」と困惑する私を横目で見た彼は、くいっと口角をあげて「行くよ」と一言。
今何が起きているのか全く状況がつかめない私は彼に促されるままに足を運ぶ。
この人、なんなんだろう。 もしかしてサークル勧誘者？それとも新手のナンパ？
伊野尾「ちょっと、そんな顔したらせっかくのかわいいお顔台無しだよ？」
A「はぁ...」
伊野尾「あっちのソファ、一緒に座ってこれ読もう？」
A「え？」
彼は、あざとすぎる表情で私を揺さぶった。
その隙を逃さなかった彼は、少しだけ力をこめて私を引っ張り、人目につかない場所にあるソファに腰を下ろした。
伊野尾「これで二人きりだね？」
A「どういう...」
伊野尾「Aちゃんと、お話がしたいなーと思って待ち伏せしてました！」
どうして私の名前を知ってるの、とか 何の話、とか。
彼に抱く不信感は募るばかりだったけれど、いつの間にか絡み合った手から、小さな震えを感じた。
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☆とも☆(プロフ) - 初めまして、こんばんは。読むたびにきゅんきゅんしちゃってもうたまんないです(*´Д｀*)大好きなメンツが揃ったお話なので更新が楽しみです(^^)題名も過去形なのがどういう意味なのか、それも楽しみです(*^^*)次回更新も楽しみにしてます(*≧∀≦*) (2018年4月8日 23時) (
レス) id: 0a1f63184e (このIDを非表示/違反報告)
美香 - 初めまして！続き頑張って下さい！伊野尾ちゃんと光気になるー (2018年3月23日 22時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
真美 - 最高に面白いです!!!ズッコケ3人組が出てくるところもいいですね(笑)これからも頑張ってください!更新めっちゃ楽しみに待ってます! (2018年2月26日 18時) (レス) id: 7d06f3cc7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も も ◎ | 作成日時：2018年2月25日 20時
