【企画CS】青の星【二次創作】 (ページ4)

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【備考】
半生
　母親は都内で最も高いとされている電波塔内のプラネタリウムの従業員として働いており、離れて暮らしている。父親は大学の教授で天文学を教えている。天文学の研究をしているため、天文学者でもある。

　幼き頃、縁側で祖母と星を眺めていたことが始まりだった。祖母の口癖は「おばあちゃんがいなくなっても、お空でよすがのことを見守ってるからね」。幼かったよすがにはピンときていなかったが、死んでしまった人はお空に還るということは理解していた。

　小さい頃から星を見ることが好きだった。理科という科目が加わった小学3年生の夏、『夏の大三角形を見つける』という自由研究に没頭したこともあった。

　小学校を卒業すると同時に祖母が寿命死。大好きな祖母が亡くなったということは、祖母は空の上にいるということ。よりいっそう星を眺める時間が多くなる。

　そして、入学した中学校で所属したのは天文学部。……といっても部活そのものはなく、よすがが新しく作る他なかった。募集をかけてみたものの、人は集まらなかった。ちなみに学校側が用意してくれた備品は天体望遠鏡一台のみだったため、むしろ好都合だったかもしれない……。

　それから長期休暇でも合宿と称して天体観測を続けていると、2年生になった春に彗星を観測する。それこそが「アヤメ」。由来は祖母の名前だそう。
　そのことを父親に報告すると、同業者に話は広がり、更に彼らの知人に広がり――瞬く間にその彗星は有名になっていった。まだ観測されたことがない彗星だったということもありしばらくの間お茶の間を騒がせた。ネットニュースにもなり、世界に知られることになる。一部ではよすがの名前まで記載するものまであったため、天文学に精通している人間ならば耳にしたことはあるだろう。

　その出来事のおかげでよすがや学校も有名になり、翌年の天文学部の入部希望者は新入生や在校生まで多数に渡ったとか。入部規制がかかるほどといっても、部員数に対して備品が足りなかったからという理由であったため実際は希望者全員が入部している。

　そういった経緯があり、"超高校級の天文学部"として学園側からスカウトされた。

　……しかし、幼い頃から「死んでしまった人は空に還って星になる」という考えが定着しているため、人の死を重くとらえていない節がある。空で見守っててくれてるんだから、とすぐに気持ちを切り替えてしまうため、薄情だと思われがち。