検索窓
今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:8,194 hit

樽の出発〜脱走の発覚 ページ10

「では、3人共!
元気でいてくれ!」

その言葉を聞いた瞬間、僕たちの身体が大きく揺れた。
ヨシュアが樽を押し出したに違いない。


「……ヨシュア!
なぜ、こんなところに?」

誰かの声がした。
多分、ヨシュアの仲間だろう。

「……兵士長!
私は牢屋に入った2人の奴 隷の様子を見に来たのですが、既に事切れていて……。
今さっき、“それら”を入れた樽を流したところです」

「そうか。
ご苦労だったな」

「では、これで私は戻りまーー」

「1つ、聞きたいことがある」

「な、なんでしょうか?」

「お前は、『奴 隷2人を樽に入れた』と言ったな?」

「そうですが……」

「その奴 隷は、樽に入れるほど損壊が激しかったのか?」

「はい。
でないと樽に入れませんよ」

声が、僅かに震えている。

「ではなぜ、牢屋の中に血の一滴もない?
もし刃物を使っていないとしても、乱闘などで地面が削れているはずだ」

「それは……」

「しかも、お前は先ほどまで誰かと話していた!
一体誰と話していたのだ?
しかもそれによると、3人居るということになるが……。
3人目は、誰だ?」

「その人はーー」

「いや、聞いた。
確か、『妹のマリア』だったな?
そいつも、あの樽の中か?」

「いいえ!
決してそんなことはーー」

「演技が下手だな。
樽の中にいるんだろう。
ここの決まり通りなら、直視できない姿になって」

「違いま……!
いえ、ええと」

「嘘をついているな!
お前の妹は、そして他の2人は、生きているのか。
……逃がしたのか!」

その声は、通路にも、樽の通り道にも響いた。

ヨシュアの未来 1→←将来の希望〜その変更



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

チョコボスライムヨッシーピクミン(プロフ) - 日波輪廻さん» コメントありがとうございます!! 高評価もありがとうございます!!! そう言っていただき嬉しいです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: ecfbb83cdb (このIDを非表示/違反報告)
日波輪廻(プロフ) - 読みました!ドラクエ私も好きです!とても面白かったです!星も一番右を押させていただきました! (2017年2月19日 10時) (レス) id: 2dbf9d3e38 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:チョコボスライムヨッシーピクミン(スラヨシ) | 作者ホームページ:http://dqpikuminnovels.blog.fc2.com/  
作成日時:2014年7月26日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。