DQ5 十年余りの労働

修道院の中で 4〜旅立ち ページ21

しばらくすると、誰かを3人引き連れて出てきた。

「やはり、行ってしまわれるのですね。
なんでも、母を捜す旅とか。
北にある大きな町なら、何か分かるかもしれませんね。
……どうか、お気を付けて」

と、左の人。

「本当に、いろいろありがとうございました。
私はここに残り、多くの奴 隷の皆さんの為に毎日祈ることにしました。
そして、ヨッシーさんがお母様に逢えるようにも……。
どうかお気を付けて」

と、マリア。

「ヨッシー、あなたはもう大人です。
これからは自分の道を自分で見つけなければならないでしょう。
……しかし、神様が見守ってくれていることを忘れないでください。
あなたの旅に、神のご加護があらんことを」

大広間の奥、中央にいた方だ。
その言葉の一つ一つが、深く心に響いた。

「お世話になりました……！」

僕は3人に、大きく頭を下げた。

「……さあて、行こうぜ！」

2人で、歩き出した。
一陣の風が、僕たちの頬を撫でた。

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